1996 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア(湿潤熱帯)における地域の生態系に基づく住居システムに関する研究
Project/Area Number |
08455275
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
布野 修司 京都大学, 工学研究科, 助教授 (50107538)
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Keywords | エコハウス / 東南アジア / 湿潤熱帯 / ヴァナキュラー建築 / パッシブ / 生態系 / 環境共生 / 住宅生産 |
Research Abstract |
東南アジアにおける伝統的な住宅生産技術の変容の実態に関しては、主としてマドゥラ島を対象として資料収集分析を行った。また、各研究機関における環境共生技術については、スラパヤ工科大学(ITS)、アジア工科大学(AIT)などの現状についての把握を行いつつある。さらに、国際シンポジウムについては、インドネシア科学院(社会科学人文系)ワークショップ「都市コミュニティの社会経済的問題:東南アジアの衛星都市(ニュータウン)の計画と開発」(1996年6月23日〜30日)およびPLEA(パッシブ・アンド・ロ-・エナジ-)釧路会議「持続可能なコミュニティと建築」について特に資料収集を行った。 具体的なモデル設計のためのケース・スタディとして、スラパヤのル-マ-・ススン・ソンボをとりあげ、その使われ方についての分析を進めつつある。 湿潤熱帯におけるエコハウスの基本概念については、ほぼまとまりつつある。大きな屋根をつくって日陰をつくる。夜間の冷気を蓄積した地面を蓄冷層として、ク-ルチューブで水を循環させる。床(天井、壁)輻射冷房を行う。循環のための動力にはソーラーバッテリ-を用いる。内部空間はできるだけポーラスな構造として、通風を考える。また、断熱材等には可能な限り地域産財を用いる・・・等である。 具体的には設計し、モニターできるところまで3年間で展開したいと考えている。
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[Publications] 布野修司,他: "デサ・サングラ・アグンの屋敷地平面類型と住み方" 日本建築学会大会(近畿)学術講演梗概集. E-2分冊. 29-30 (1996)
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[Publications] 布野修司,他: "ルスン・ソンボの共用空間利用 その2(中廊下に溢れだした家具の一年後の変化)" 日本建築学会大会(近畿)学術講演梗概集. E-2分冊. 45-46 (1996)
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[Publications] 布野修司,他: "アジア大都市圏におけるコアハウジングに関する研究 その1 フィリピンとタイにおける住宅政策とコアハウジング" 日本建築学会大会(近畿)学術講演梗概集. E-2分冊. 47-48 (1996)
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[Publications] 布野修司,他: "アジア大都市圏におけるコアハウジングに関する研究 その2 ダスマリ-ニャス(フィリピン)の変容" 日本建築学会大会(近畿)学術講演梗概集. E-2分冊. 49-50 (1996)
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[Publications] 布野修司,他: "アジア大都市圏におけるコアハウジングに関する研究 その3 トゥンソンホン(タイ)の変容" 日本建築学会大会(近畿)学術講演梗概集. E-2分冊. 51-52 (1996)