1997 Fiscal Year Annual Research Report
レイヤードセラミックス複合材料の高信頼性化に関する研究
Project/Area Number |
08455317
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
榎 学 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (70201960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 炳男 東京大学, 先端科学技術センター, 助手 (50254149)
岸 輝男 工業技術院産業技術融合領域研究所, 所長
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Keywords | セラミックス / 複合材料 / 積層材料 / 信頼性 |
Research Abstract |
セラミックスは、高温強度、耐腐食性を有する優れた材料であるが、その本質的な脆性・低靭性がその応用にあたっては問題となっている。本研究では、積層化という手法を用いることにより、その破壊靭性を改善し、構造材料として実用化に耐えうる材料の開発を目指している。 前年度までに、セラミックス/セラミックス及びセラミックス/ガラス系の積層材料を作製し、その力学的特性を測定するとともに、その際の微視破壊過程の解明を行った。その結果、層厚および界面強度を最適化することにより、靭性の改善が可能であることが示された。 しかし、より大きな破壊靭性値を得る点において、脆性材料同士の組み合わせには限界があることが同時に示されたので、本年度はセラミックス/金属系のセラミックス材料の開発および力学的特性の解明について研究を行った。 用いた材料は、アルミおよびアルミニウムからなる材料である。まずアルミナ粉末をボールミルにより混合しスラリーを得、さらにテープキャスティング法により、アルミナシートを作製した。そのアルミナシートをアルミニウム箔と交互に積層し、真空拡散法によりアルミナ/アルミニウム積層材料を作製した。 その材料の破壊靭性は、アルミナ単体の4〜5倍の値となり、十分な靭性が得られることが判明した。また、その値は積層方向により異方性があるが、破壊靭性値そのものより、き裂進展抵抗いわゆるRカーブ挙動に大きな相違があることが示された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 金 炳男, 渡辺 誠, 榎 学, 岸 輝雄: "Sic粒子分散Al_2O_3複合材料におけるき裂進展経路のシミュレーション" 日本機械学会論文集. A63. 46-52 (1997)
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[Publications] B.-N.Kim, M.Watanabe, M.Enoki and T.Kishi: "2-Dimensional Simulation of Crack Propagation in Al_2O_3 Matrix Composites Dispersed with SiC Particles" Key Engineering Materials. 127-131. 1153-1158 (1997)