1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08455322
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
大森 靖也 愛媛大学, 工学部, 教授 (10233280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坪 博之 愛媛大学, 工学部, 助手 (30036248)
仲井 清眞 愛媛大学, 工学部, 助教授 (60038114)
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Keywords | 相変態 / 析出 / 鍍金 / 中間段階組織 / ベイナイト / 結晶学 / 鉄基合金 / ニッケル基超合金 |
Research Abstract |
本研究課題に関わり平成8年度に実施した研究は金属・合金の相分解、時効による析出反応及び表面処理皮膜と基板の界面の金属間化合物の析出反応の三つに大別でき、その概要を以下に示す. (1)金属・合金の相分解に関する研究 Ti-40at%Al合金の稠密六方晶のα相からL1_o構造のγ相への変態検討した。α相は、先ずD0_<19>構造のα_2相に規則化し、旧α粒界からγアロトリオモルフを生成する。その後、層状のγ層がγアロトリオモルフ界面から成長する結果γ/α_2層状組織が形成される。その生成機構を透過電子顕微鏡観察から明らかにした。同様な中間段階組織であるFe-9%Ni-C合金の上部ベイナイト組織についても検討し、そのフェライト/オーステナイト/セメンタイト間の結晶学的関係、その形態との関連を明らかにすることにより生成機構解明の手がかりを得た。更に、ベイナイト組織に極めて類似したFe-8%Cr-C合金のデンドライト状組織についても検討した結果、この組織はベイナイトではなく共折分解組織の一つであることを明らかにした。これらの知見は相変態機構の解明に寄与できるものと考える。 (2)時効析出に関する研究 Ni基718超合金のγ′、γ″析出に及ぼす溶体化処理の影響を検討し、高温で溶体化し焼入れた材料を時効するとas-grown転移に過剰空孔と溶質原子が移動し櫛状の転位ダイポールを形成するためγ′およびγ″析出による硬化が著しく遅延することを見出した。これは組織制御の上で重要な知見である。 (3)表面処理皮膜/基板の界面のおよび皮膜の生成挙動 溶融亜鉛鍍金した冷延鋼板の皮膜/基板界面の金属間化合物相の析出挙動を解析し、その生成機構を検討した。また、Zn/Fe、Zn/Ni合金電気鍍金の皮膜形成についても検討し、皮膜形態の支配因子などを解明した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Nakai,T.Ono H.Ohtsubo,Y.Ohmori: "Formation Process of Lamellar γ Phase in a Ti-40at.%Al Alloy" Materials Transactions,JIM. 37・4. 813-827 (1996)
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[Publications] Y.-C.Jung,H.Ohtsubo K.Nakai and Y.Ohmori: "Isothermal Decomposition Processes of Austenite in Fe-Cr-C Alloy Steels" Materials Transactions,JIM. 37・4. 676-683 (1996)
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[Publications] Y.Ohmori,Y.-C.Jung,H.Ueno K.Nakai and H.Ohtsubo: "Crystallographic Analysis of Upper Bainite in Fe-9%Ni-C Alloys" Materials Transactions,JIM. 37・11. 1665-1671 (1996)
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[Publications] K.Nakai,Y.Ohara,H.Ohtsubo and Y.Ohmori: "Effects of Lattice Defect Behaviors on Pre-precipitation Stages of γ′ and γ″ Phases in a Ni-base Superalloy" ISIJ International. 36・2. 187-193 (1996)
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[Publications] H.Ohtsubo,T.Yagi,K.Nakai and Y.Ohmori: "Crystallography of Intermetallic Interface Layers in Hot-dip Galvanizing Steel Sheets" ISIJ International. 36・3. 317-323 (1996)
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[Publications] Y.Ohmori,H.Ohtsubo,A.Matsumoto and K.Nakai: "Morphology of Electrodeposited Zn/Fe Crystals" ISIJ International. 37・4(印刷中). (1997)