1996 Fiscal Year Annual Research Report
動的再結晶と動的相変態に基づく微細組織制御に関する研究
Project/Area Number |
08455332
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
酒井 拓 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (40017364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 博己 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (30219589)
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Keywords | 高温変形 / 動的再結晶 / 静的回復・再結晶 / 動的相変態 / 結晶粒微細化 / 鉄鋼材料 / 加工熱処理 |
Research Abstract |
鉄鋼材料の結晶粒超微細化処理に対して、動的再結晶と動的相変態を併用する新たな加工熱処理法の開発とその基本原理を解明することを目的として、動的再結晶組織からの拡散変態特性と加工中に生じる動的相変態特性を、超高純度IF鋼とフェライトステンレス系Cr鋼を用いて調査し、次の諸結果を得た。(1)、(2)、(3)は前者、(4)、(5)は後者より得た結果である。 (1)フェライト(α)粒組織はオーステナイト(γ)域での変形とともに再粒化し、定常状態応力を示す高ひずみ側である一定の粒径を有する組織に近づく。後者はγ域での動的再結晶によって温度とひずみ速度に敏感に依存して変化する。 (2)動的再結晶γ粒組織を焼きなますと多段階からなる軟化課程を示し、長時間焼きなまし後でも完全軟化状態には至らない。これに対応して拡散相変態によって生じるα粒組織における粒径も不完全軟化域ではほとんど増加せず、微細粒のままである。 (3)動的再結晶γ粒組織中の高密度転位線上に優先的に微細炭窒化物が折出し、転位下部組織が安定化される結果、γ粒組織は長時間の高温保持によっても粗粒化が抑制される。 (4)Fe-Cr鋼のγ-α域でのσ-ε曲線は、ピーク応力に達した後顕著な加工軟化を生じながらある一定応力に近づく。この加工軟化はγ粒組織が変形に伴いα粒へ変態する動的相変態によって引き起こされる。同じ温度で静的に長時間保持してもγ-α変態は進行しない。 (5)動的相変態によって生じるα粒組織は、ひずみ速度の増加とともに減少する。
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[Publications] T.Sakai,H.Miura: "Microstructure Development during Dynamically Recrystallization of Bicrystals and Polycrystalline Materials" Proc.Inter.Conf.on Hotworkability of Steels & Light Alloys. 161-172 (1996)
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[Publications] Taku Sakai: "Recovery,Recrystallization and Grain Growth in Dynamically Recrystallized Materials" Proc.Inter.Conf.on Recrystallization'96 (MIAS,USA). (in press). (1997)