1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08455348
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福島 久哲 九州大学, 工学部, 教授 (50038113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大上 悟 九州大学, 工学部, 助手 (90264085)
大貝 猛 九州大学, 工学部, 助手 (60253481)
秋山 徹也 九州大学, 工学部, 助教授 (10136517)
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Keywords | 臨界電流密度 / 亜鉛 / カドミウム / マンガン / 水素 / 水酸化物 / 触媒 / 電析 |
Research Abstract |
今年度は,下記の実験によって臨界電流密度の電気化学的意味の検証を行った。 (1)水素析出に対する触媒の存在下でのZn電析の臨界電流密度の測定 水素析出の触媒として作用し,最小水素過電圧(η^0_H)を減じることが知られているSCN^-,S_2O_3^<2->のようなS^-,N^-化合物を電解浴に添加し,臨界電流密度(分極曲線で陰極電位が不連続にZnの平衡電位へ移行するときの電流密度)を測定した。その結果,浴中のS^-,N^-化合物の濃度が高くなる程,臨界電流密度が上昇することが分かった。また,浴温を上昇させても臨界電流密度は上昇した。Znイオンを含有しない浴でこのη^0_Hの減少効果を確認し,硫酸亜鉛浴で測定した臨界電流密度とη^0_Hの関係を求めた。両者は反比例の関係になり,仮定された機構が立証できた。 (2)η^<inh>_Hが出現しない浴からのZn電析の臨界電流密度の測定 η^<inh>_Hが出現しないジンケート浴やアンモニア性アルカリ浴を用い,η^0_Hが異なる金属電極において臨界電流密度を測定した。その結果,臨界電流密度は電極金属の種類によらず,水素の限界電流密度に等しくなった。 (3)CdおよびMn電析の臨界電流密度の測定 Znと同様水素より卑な金属であるCdおよびMnについてZnと同様な実験を行った。その結果,Mn電析の臨界電流密度は水素の限界電流密度に等しくなり,水素イオンの拡散過電圧に支配されることが分かった。また,Cd電析の臨界電流密度は水素の限界電流密度より小さくなり,臨界電流密度において陰極界面pHはCd(OH)_2生成の臨界pHまで上昇していないことが分かった。つまり,Cd電析においては何らかの特殊な過電圧が存在していることが推定された。
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