1997 Fiscal Year Annual Research Report
緑肥植物と窒素固定菌の共生系をモデルとした共生工学のための育種研究
Project/Area Number |
08455380
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
室岡 義勝 大阪大学, 工学部, 教授 (60029882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 隆 広島大学, 工学部, 教授 (40230461)
金子 嘉信 大阪大学, 工学部, 助教授 (90161182)
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Keywords | 根粒形成 / 共生 / 窒素固定 / レンゲソウ / 植物遺伝子 / 根粒菌 |
Research Abstract |
植物と土壌細菌との共生による窒素固定を標的とした共生工学構築のため、緑肥植物のレンゲソウとそれに感染して根粒を形成する根粒菌をモデル材料として、以下の研究を行なった。 1.根粒菌の巨大プラスミドの物理地図の作成:レンゲソウ根粒菌、Rhizobium huakuii bv.rengeの持つ巨大プラスミド(約350kb)上に窒素固定遺伝子群や根粒形成因子合成遺伝子群が乗っていることから、その物理的制限酵素地図の作成をめざした。巨大プラスミドの遺伝子ライブラリーを新たに作成した。hybridizationによりコンティグ作成を行ない、現在約200kbをつないだ。 2.窒素固定および根粒形成因子の遺伝子群の同定:上記巨大プラスミドの遺伝子ライブラリーより、その部分塩基配列を決定した。その結果、窒素固定および根粒形成因子合成遺伝子群を含む多くの遺伝子をホモロジー検索した。 3.根粒菌の遺伝子導入系の開発:根粒菌の形質転換系を開発するため、培地、増殖条件を検討し、エレクトロポーレーションにより10^4/プラスミドμgの形質転換頻度でレンゲソウ根粒菌への遺伝子導入法の開発に成功した。 4.緑肥植物、レンゲソウの根粒形成遺伝子群の機能解析:宿主緑肥植物、レンゲソウ(Astragalus sinicus cv.Japan)にR.huakuii bv.rengeを感染させ、根毛で誘導される遺伝子を分離した。根粒感染と非感染のcDNAをサブストラクション法により選別し、根粒形成に関わる根毛内遺伝子を新たに11個分離した。その一部についてその細胞内局在と機能をin situ hybridization等により調べた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Makoto Hisamatsu: "Structural characterization of a new acidic exopolysaccharide and cyclic (1→2) β-glucan produced by Rhizobium huakuii forming nodules on Astragalus sinicus." Journal of Fermentation and Bioengineering. 83(4). 315-320 (1997)
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[Publications] Sukma Nuswantara: "Phylogeny of bacterial symbionts of the leguminous tree Acacia mangium." Journal of Fermentation and Bioengineering. 84(6). 511-518 (1997)
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[Publications] 室岡義勝: "「共生工学」の創生をめざして-Development of symbiotic engineering-" 生産と技術. 49(4). 31-33 (1997)
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[Publications] Yoshikatsu Murooka: "Nodule specific novel genes induced by infection of Rhizobium huakuii bv.renge in Astragalus sinicus (Chinese milk vetch)" Proceedings of the 11th International Congress on Nitrogen Fixation. 339- (1998)