1998 Fiscal Year Annual Research Report
放線菌基準菌S.coelicolorの微生物ホルモンとその信号伝達経路の解明
Project/Area Number |
08455383
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山田 靖宙 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00011891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁平 卓也 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70144441)
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Keywords | Streptomyces coelicolor A3(2) / 抗生物質生産 / 構造決定 / 内生ホルモン / オートレギュレーター |
Research Abstract |
1. S.coelicolor A3(2)の内生ホルモン探求の為、培地組成、固体・液体培養などの培養方法、及び、内生ホルモンアッセイ法などについて、検討を重ねた結果、S.coelicolor A3(2)の培養抽出液中に、抗生物質生産誘発能を示す低分子化合物の存在を確認した。300Lの大量培養後、順次精製を重ね、最終的に約300μgの純粋化合物を得る事に成功した。 2. 600MHz^1H-NMR、2次元NMR等の機器分析により、本化合物が2置換γ-butyrolactone構造を有し、他の放線菌のホルモン同様butyrolactone autoregulatorに属することが判明し、その平面構造を決定した。 3. 存在可能な4種類の立体異性体に関して、種々検討の結果不斉合成法を確立した。不斉合成した4種類の立体異性体を用いて、キラルカラムによる溶出位置の天然物との比較、又抗生物質生産誘発能を検討した結果、天然物の立体は2R,3R,1'Rと決定され、S.coelicolor A3(2)由来の抗生物質生産誘発因子の構造が、(2R,3R,1'R)-2-(1'-hydroxy-6'-methylheptyl)-3-hydroxymethyl butanolideであることを確定し、Scblと命名した。 4. 本抗生物質生産誘発因子のリセプター遺伝子の取得に成功した。大腸菌での組換え型リセプタータンパク質の大量発現・精製、^3HラベルScbl誘導体の合成を経て、本リセプタータンパク質がScblと高い親和性で結合することなど生化学的諸性質を決定した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yasuhiro Yamada: "Microbial hormones and microbial chemical ecology" Comprehensive Natural Products Chemistry. 8. 377-413 (1999)
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[Publications] 山田 靖宙: "放線菌の微生物ホルモン様物質" 科学と技術の礎-大阪大学の研究成果-. 17-27 (1999)