1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08455411
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
野平 博之 埼玉大学, 工学部, 教授 (50008819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 良夫 埼玉大学, 工学部, 助手 (00251140)
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Keywords | 光学分割 / キラル / 医薬 / 香料 / 液晶 |
Research Abstract |
(1)香気物質であるAmbroxの前駆体となるSclareolideをエリトロー2-アミノ-1,2-ジフェニルエタノールを用いるジアステレオマ-塩法により光学分割し、天然型の(・)・Ambroxを合成する方法を確立した。 (2)ココナッツなどの香気成分であるγ-ノニルラクトンを1-ナフチルエチルアミンとのジアステレオマ-アミドに導くことによって光学分割をおこない、γ-ノニルラクトンの光学活性体を得る方法を確立した。 (3)1-アミノインダン-2-オールやl-アミノ-2-ヒドロキシ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンなどの縮合二環系アミノアルコールを合成し、これらの光学分割を行った。また、得られた光学活性なアミノアルコールを用いて、種々のカルボン酸の光学分割を行い、分割剤の分子構造とその分割能力について比較検討した。 (4)医薬品などに有用な化合物である3-ヒドロキシ-4-ブタノリドの光学分割を行い、得られた光学活性体から様々な五員環構造をもつ化合物を合成する方法を確立した。 (5)シアノヒドリン化合物を光学活性な(lR,2R)-トランス-2-(ベンズアミド)シクロヘキサンカルボン酸とのジアステレオマ-エステルに導き、これを中圧カラムを用いて分離をおこない加水分解することによって、光学活性体とする方法を確立した。得られた光学活性なシアノヒドリン化合物を用いて種々の液晶化合物を合成し、その液晶特性を評価した。 (6)光学活性なクロマン-2-カルボン酸誘導体の合成を行い、この化合物の絶対構造を円偏光二色性スペクトルの測定により決定した。また、2-メチルクロマン-2-カルボン酸を不斉部位とする種々の誘導体を合成し、それら化合物をネマチック液晶に添加して、そのらせん誘起力の評価をおこなった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H. Liu: "SYNTHESIS OF SHMI‐PERFLUORINATED FLCs AND THE EFFECT OF FLUORINATION EXTENT ON MESOMORPHIC PROPERTIES" Molecular Crystals and Liquid Crystals. 302. 247-252 (1997)
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[Publications] Y. Aoki: "A novel ferroelectric liquid crystal having a trifluoromethyl group at the chiral centre" Liquid Crystals. 23. 87-92 (1997)
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[Publications] Y. Nagashima: "The synthesis and mesomorphic properties of ferroelectric liquid crystals with a fluorinated asymmetric frame" Liquid Crystals. 23. 537-546 (1997)
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[Publications] A. Miyashita: "Synthesis and Diastereoselective Structural Change of a Photochromic Transition Metal Complex, (η6-Spirobenzopyran)(tricarbonyl)chromium" Chemistry Letters. 965-966 (1996)