1997 Fiscal Year Annual Research Report
フラビン酵素機能をシミュレートした精密有機合成法の開拓
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08455428
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村橋 俊一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (60029436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今田 泰嗣 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (60183191)
直田 健 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (20164113)
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Keywords | 触媒的酸化 / フラビン触媒 / 面不斉フラビン / ニトロン / 光学活性チタン触媒 / 光学活性ホウ素触媒 / 光学活性β-アミノ酸 |
Research Abstract |
申請者は,強力な酸化能を有するフラビン酵素の機能を範として,アミン化合物の酸化について系統的な研究を行っている.本研究課題では,以下の2つの手法を中心に研究を進めた.1)フラビン酵素反応のモデル化合物である比較的単純なフラビン分子に不斉環境を導入し,これを触媒とする生合成型不斉酸化反応を開拓する.2)申請者は,フラビン酵素のシミュレーションにより第2アミンの触媒的過酸化水素酸化による,簡便で実用的なニトロン合成法を開発している.ニトロンのα位に種々の求核剤を立体選択的に導入する手法を開拓し,これを用いて光学活性含窒素生理活性物質の合成を行う. 1.光学活性ジアミンのアニリン誘導体とアロキサンの縮合により,2分子のフラビン分子が同じ面で向き合った面不斉ビスフラビンの合成に成功した.この手法は,入手容易な光学活性ジアミンから単段階で,光学的に純粋な面不斉フラビンを合成する優れた方法である.本触媒を用いるスルフィドの過酸化水素酸化反応において,50%ee程度の不斉収率を達成した.また,本酸化触媒系がラセミ体のα置換ヒドロキシルアミンの速度論的光学分割やケトンの不斉バイヤー・ビリガー酸化にも有効であることを示した. 2.ニトロンにケテンシリルアセタールをルイス酸触媒の存在下付加させると,β-アミノ酸誘導体が効率よく得られる.本反応において,光学活性配位子を有するチタンあるいはホウ素錯体が不斉触媒として効果的に働き,光学活性β-アミノ酸をエナンチオ選択的に与えることを見いだした. 3.ニトロンへのエノレートのジアステレオ選択的付加反応を鍵反応として,インドリチジンアルカロイド類およびネシンアルカロイド類それぞれの共通の中間体の不斉合成を行った.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Naruyoshi KOMIYA: "Aerobic Oxidation of Alkanes and Alkenes in the Presence of Aldehydes Catalyzed by Copper Salts and Copper-Crown Ether" Journal of Molecular Catalysis A : Chemical. 117. 21-37 (1997)
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[Publications] Yasushi IMADA: "Palladium-Catalyzed Asymmetric Alkoxycarbonylation of Allyl Phosphates" Tetrahedron Letters. 38. 8227-8230 (1997)
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[Publications] Shun-Ichi MURAHASHI: "Homogeneous Ruthenium Complex-Catalyzed Oxidation Reaction" Shokubai. 39. 16-23 (1997)
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[Publications] Takahiro HOSOKAWA: "Palladium-Copper-DMF Complexes Involved in the Oxidation of Alkenes" Journal of Organometallic Chemistry. (1998)
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[Publications] Shun-Ichi MURAHASHI: "New Types of Catalytic Oxidations in Organic Synthesis" Catalysis Today. (1998)
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[Publications] Shun-Ichi MURAHASHI: "(R) -and (S) -3- (tert-Butyldimethylsilyloxy) -1-pyrroline N-Oxides Chiral Nitrones for Synthesis of Biologically Active Pyrrolidine" Tetrahedron Letters. 39. (1998)