1996 Fiscal Year Annual Research Report
^<129>Xe-NMR法による先端高分子材料の構造の研究
Project/Area Number |
08455452
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
寺尾 武彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50093274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹腰 清乃理 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10206964)
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Keywords | キセノンNMR / 高分子ブレンド / スピノ-ダル分解 |
Research Abstract |
本研究の目的は,^<129>XeのNMRスペクトルに高分子構造がどのように反映するか実験的に検討したのち,応用として高分子ブレンド,ポリスチレン/ポリビニルメチルエーテル(PS/PVME)の研究およびリチウムをドープしたポリアセン系半導体の研究を行うことにある。 今年度は下記の研究成果を得た. 1.^<129>XeのNMRを行うために^<129>Xe用のプローブの製作を行った. 2.相分離しているポリスチレン/ポリビニルメチルエーテル(PS/PVME)高分子ブレンドに^<129>Xeを導入し、^<129>Xeスペクトルを観測した.得られたスペクトルを解析した結果,1次元スペクトルから検出できるドメインの上限は90mmであることを示した. 3.種々の組成のブレンドにおいて得られた化学シフト値は混合前後における自由体積で説明され,ブレンドにより成分高分子の自由体積が加成則で与えられる自由体積よりも減少することを見だした. 4.140℃で熱処理した重量比50/50のPS/PVMEブレンドにおいて,スピノ-ダル解析が^<129>Xeのスペクトルに反映されることを見いだした.0〜10分間の熱処理による線形変化から,相分離初期過程による濃度揺らぎを定量的に評価した. 5.相分離後期過程に2次元交換^<129>XeNMR法を適用して,クロスピークの強度から1000〜10000nm程度の範囲でドメインサイズを決定できることを示した.
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Research Products
(1 results)