1996 Fiscal Year Annual Research Report
ドップラーライダーによる風向・風速の遠隔測定の研究
Project/Area Number |
08455462
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | 東京商船大学 |
Principal Investigator |
塚本 達郎 東京商船大学, 商船学部, 助教授 (50207346)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩坂 直人 東京商船大学, 商船学部, 助教授 (60211760)
村山 利幸 東京商船大学, 商船学部, 助教授 (50200308)
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Keywords | ライター / ドップラー効果 / 航空気象 / リモートセンシング |
Research Abstract |
本年度は、研究初年度であり、装置の整備・開発及び情報収集に重点が置かれた。インコヒーレントな検出方法によるドップラーライダーを構成するための中心的装置として、インジェクションシーダ-付きNd:YAGレーザーとファブリーペロ-干渉計(FPI)を購入した。このNd:YAGレーザーは、インジェクションシーダ-使用時の線幅が0.003cm-1(90MHz)以下であり、搬入時のパルス当たりのエネルギーは基本波(1.064mm)で680mJ、第2高調波で350mJであった。また、FPIは有効径25fでキャビティー長は最大150mmまで可変であり、ミラーのフィネスはテストデータでHe-Neレーザー光に対し、49であった。平成8年7月22日〜26日にドイツ・ベルリンで第18回国際レーザーレーダー会議が開催され、我々の従来から行なってきた大気境界層のライダー観測に関して研究発表を村山が行なった。この会議において、我々が用いようとしているエッジ法の開発者であるNASAゴダード宇宙飛行センターのコルブ博士とジェントリ-博士に会い、エッジ法及び我々の計画について話し、今後、電子メールで情報交換することを話合った。このとき、FPIの口径25fは若干小さいこと、また、FPIの温度制御が重要であることが指摘された。また、彼らの研究発表においては、エッジ法が境界層内での風向・風速の測定に有効であることがゾンデによる実測と共に示されていた。現在、主に、FPIのHe-Neレーザーによる調整及び、テスト実験のためのシステム構成、ライダーとしてのシステム設計などを急いでおり、97年度中には基礎的なデータの取得、実用化を目指す。
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[Publications] T.Murayama et.al.: "Depolarization Ratio Measurements in the Atmospheric Boundary Layer by Lidar in Tokyo" J.Meteorological Society of Japan. 74巻・4号. 571-578 (1996)
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[Publications] 村山利幸、岩坂直人、塚本達郎: "レーザーレーダーによる大気環境計測" 電子情報通信学会技術研究報告. 96巻・229号. 41-46 (1996)
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[Publications] T.Murayama et.al.: "Aerosol Optical Properties in the Urban Mixing Layer Studied by Polarization Lidar with Meteorological Data" Advances in Atmospheric Remote Sensing with Lidar (Springer). (1997)