1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08455466
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Research Institution | KEIO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
溝本 雅彦 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60051710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 亜紀子 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (70276418)
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Keywords | ステップ後流 / 拡散火炎 / 保炎機構 / 燃料噴射角 |
Research Abstract |
平成8年度の結果より,保炎機構を解明するためには,円管からの吹き出しを伴うステップ後流の流れ場の詳細を明らかにすることが不可欠であることが明らかとなった.そこで,本年度は,その流れ場の基本的な性質を明らかにするために,吹き出しをスリットとした単純化したステップ後流を対象に,実験的に検討を加えた.主流速度を10m/s一定とし,ステップよりステップ高さ(20mm)の2倍(40mm)あるいは4倍(80mm)下流に設置されたスリットから燃料の代わりに窒素を吹き出し,未燃状態においてレーザドップラー流速計を用いて流れ場の詳細を測定した.窒素吹き出し量は,主流との運動量比Iが0.01〜0.5の範囲で5段階変化させた. その結果,以下の点が明らかとなった. (1)燃料吹き出し量が大きくなると,吹き出し部近傍の主流に直角方向の流速は増加し,その結果,再循環領域内の逆流速度が増加する. (2)乱れ速度のrmsは,燃料吹き出し量の増加に伴って,吹き出し部近傍で顕著に増加するが,再循環領域全域においてその影響が見られる. 再循環流全体の様子を明らかにするために,レーザトモグラフィ法を用いて,吹き出し流の挙動について検討を加えた.その結果,再循環流中での吹き出し流の挙動を定性的に可視化することができた. これらの結果より,再循環流中に吹き出しを行うと,吹き出し部近傍の平均流速,乱れ特性が大きく変化し,火炎の保持に大きな影響を与える可能性があることが明らかとなった.
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