1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08455474
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福地 信義 九州大学, 工学部, 教授 (80039677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
胡 長洪 九州大学, 工学部, 助手 (20274532)
篠田 岳思 九州大学, 工学部, 助教授 (80235548)
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Keywords | 船舶火災 / 避難安全性 / 人的要因 / 煙流動 / シミュレーション / フィールドモデル / 火災伝播 / 避難行動 |
Research Abstract |
現在、船舶の防火に関するSOLAS条約では、新しい防火思想に基づく防火体系および避難体制の構築、およびII-2章の抜本的改正が国際的に重要な課題となってきている。 特に、煙の流動が火災安全性に対して複雑な様相を加えるため、避難行動の予測に非常時に不可測行動のあいまいさを含めた冗長性が必要となる。 本年度は、まず船舶居住区の火災時における火災伝播と煙流動状態の把握のために現象解析を行った。なお、次年度はこの結果に基づき、避難者に個々の歩行速度と異常行動率を属性として付与し、種々の個性を持つ避難者の組み合わせに対して避難シミュレーションを行う。 本研究では火災区画の熱伝達の状態と防熱構造の断熱性能、および隣接区画の発火の成否と熱的状態を把握するため、酸素の消費、ガスの生成に関しては瞬時拡散の仮定をとり、区画内気体の対流熱伝達、壁体間の放射熱伝達および、壁体内の熱伝導を考慮したフィールドモデルを用いた数値解析による火災シミュレーションを行った。まず、加熱物の配置を変化させた場合の火災シミュレーション計算を行い、火災区画内の火災現象、防熱構造内の温度分布、および隣接区画の発火の成否と熱的状態を調べた。さらに、火災拡大の限界条件を把握するために、火災荷重と防熱材の厚さを変化させた場合について火災伝播シミュレーションを行い、不完全系フィールドモデルによる多区画における火災伝播解析の有用性を調べた。
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