長水槽及び角水槽に於ける方向スペクトル波の造派および解析法の向上

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 08455475
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
• Research Institution: Yokohama National University
• Principal Investigator: 平山 次清 横浜国立大学, 工学部, 教授 (00018061)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 上野 誠也 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (60203460) ; 馬 寧 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (30251755)
• Keywords: 海洋波 / 方向スペクトル / 造波機 / 側壁反射 / 方向分布

Research Abstract

短波頂不規則波としての海洋波浪中での浮体の応答を精度良く推定できる事は耐波性能を評価する上での基本である。海洋波浪は方向スペクトルを用いてほぼ表現出きる。従って線型な現象であれば方向スペクトル波中での運動、漂流力などに関連した耐波性能は既存の理論でほぼ推定可能である事が本学で開発した方向スペクトル造波機を使用して可成り確認されている。しかしながら波浪中の応答に非線型性が予想されるものについては未検討である。また本学の造波機では造波可能な方向スペクトル波の主方向は、水槽長手方向に限られており、任意の主方向の方向スペクトル波の造波可能性の検討はなされていない。本研究は長水槽で、方向スペクトル波が造波可能であるという本学の水槽の特徴を生かして、方向スペクトル波中での非線型造波、斜め主方向の造波を実験で評価するとともに、数値シミュレーションと比較し、発生法および計測法の改善をはかるのが目的である。本年は、方向スペクトル波中の実験が基本であるので、本学の方向スペクトル造波機による方向スペクトル波の発生法及び計測波の解析法に沿って、数値シミュレーションプログラムを開発し、先ず線形造波上の問題点について検討し、特に側壁反射による造波の限界を探った。また造波機アレイの指向性の改善法の検討も行なった。次に流速計測も含めて実際の造波計測に基づき、波傾斜スペクトル、波高、波向きの分布形状等について詳細に調べると共に、シミュレーション計算とも比較した。これらにより線形現象の、側壁影響の有り無しを含めた、評価を行った。