1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08456004
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
佐藤 光 九州大学, 農学部, 教授 (70128031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊丸 敏博 九州大学, 農学部, 助教授 (00284555)
吉村 淳 九州大学, 農学部, 教授 (00182816)
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Keywords | イネ / 胚乳デンプン / アミロペクチン / 突然変異体 / 枝作り酵素 / SDS-PAGE / 遺伝分析 / MNU受精卵処理 |
Research Abstract |
本年度は研究の結果、以下のことが明らかとなった。 ・ HPAEC-PAD法を用いて鎖長分析を行ったところ、flo-3変異体の胚乳アミロペクチンは長鎖の顕著な減少が認められた。加えて、Northern及びWestern Blot分析の結果、flo-3変異体はRNA(転写)レベルでもタンパク質(翻訳)レベルでも3種の枝作り酵素のうち最も主要なBEIの発現が全く認められなかった。これらのことから、flo-3変異体はBEIの構造遺伝子もしくは発現制御に関する変異体であり、BEIはアミロペクチン長鎖の合成に関与するものと推察された。 ・ 120kDタンパク質を欠損する心白変異体EM719は、Nativc-PAGE分析で胚乳特異的ホスホリラーゼ活性が全く認められなかったことから、EM719は胚乳特異的ホスホリラーゼに関する変異体であり、かつ、120kDタンパク質がこの酵素に対応する可能性が示された。 ・ イネ胚乳に期待される3種の枝作り酵素に関しては、BEI及びBEIIbについてはすでにflo-3及びac変異体を得ていたが、今年度新たに枝作り酵素BE-IIaに関する変異体を単離出来た。枝作り酵素の活性染色の結果、この変異体は、登熟種子胚乳で活性をほとんど欠くとともに、葉身でも活性を示さなかった。この変異体は単劣性遺伝子支配であること、粒の外観にはほとんど影響を及ぼさないことが明らかとなった。 ・ 在来種に見出した難糊化変異は、BEIIb発現量が減少し、ac変異体同様アミロペクチン短鎖が減少していた。三染色体分析及びRPLP分析の結果、この変異は単一の共優性遺伝子に支配され、染色体6に座乗し、alk遺伝子と同一かもしくはその極近傍に位置することが明らかとなった。また、EST解析の結果、alk遺伝子は3種のアミロペクチン可溶性合成酵素、RSSI、RSSII及びRSSIIIのうち、RSSIIと対応することが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takahashi A.,T.Kawasaki,K.Henmi,K.Shii,O.Kodama,H.Satoh and K.Shimamoto: "Coordinated activallon of defence responses in lesion-mimic mutants of rice" Plant J.17(5)(印刷中). (1999)
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[Publications] Umemoto T.,Y.Nakamura,H.Satoh and K.Terashima: "Difference in amytopectin structure between two rice vartellom in rotation to the effects of temperature during grain-union" Starch. 51(印刷中). (1999)