1998 Fiscal Year Annual Research Report
持続的農業のための生物多様性と生物生産力に関する基盤的研究
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08456009
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中元 朋実 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (50180419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小柳津 広志 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70177301)
秋田 重誠 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10251498)
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Keywords | 生物多様性 / 生物生産力 / 不耕起栽培 / 土壌微生物 / AM菌 / バイオポア / 草型 / 穂重型 |
Research Abstract |
[生物多様性の解明] 耕起および不耕起栽培がAM菌に与える影響と高濃度の可給態Pを含む土壌で穀物主体の輪作でのAM菌による養分吸収の影響を調査し,より良いAM菌資源の運用により作物の養分吸収効率を改善することを目的に検討を行った.圃場あるいは輪作の体系により,AM菌をはじめとする微生物相が質的量的に変化することが示唆された.耕起法の影響については今後さらに検討が必要である. バイオポア(生物孔隙)が作物の根系形成におよぼす影響について調査した.関東口ームにみられるようなち密で亀裂の少ない下層土では,とくにミミズなどによって形成される比較的大型のバイオポアが30-50%の高い率で根の土壌下層への伸長の通路として利用されることが明らかになり,輪作体系におけるその利用の可能性について検討をすすめた.あわせて,バイオポアに関するレビューをとりまとめた. [生物生産力の解明] 持続的作物生産のための最も基本的な条件である作物の収量性向上の可能性について検討した.その結果,これまでのplant typeと異なる穂重型形質の有効性についてその根拠となる新たな知見を得た.すなわち,生育の前半はこれまでの多収品種のように穂数型であることが望ましく,生育後半にいたるとF1雑種のように穂重型となるplant typeが有効であると考えられた.
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Research Products
(2 results)