1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08456086
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
喜多山 繁 東京農工大学, 農学部, 教授 (10026502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 義久 京都大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (10173402)
牛木 秀治 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究所, 教授 (40160238)
安藤 恵介 東京農工大学, 農学部, 助手 (70262227)
服部 順昭 東京農工大学, 農学部, 助教授 (90115915)
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Keywords | 木材加工 / 木材研削 / 粉塵 / 吸入性浮遊粉塵 / ベルトサンダー / ラワン / 粉塵粒子形状 / 粒径分布 |
Research Abstract |
木材加工で発生する粉塵について、今年度は特にサンダーによる粉塵を研究した。ベルトサンダーでラワンを研削し、そこで発生する粉塵の形状を画像解析によって検討した。研削速度は920m/minとし、80番の研削ベルトを用いて行った。個々の粉塵粒子の形状を、最大径、最大径に直交する幅、細長比、円相当径などで計測した。研削中に作業者の位置付近で捕集された粉塵粒子の最大径の平均値は30μm、最大径に直交する幅の平均径は9μm、平均の細長比は3.3であった。粒子の円相当径は3〜132μmの範囲にあり、その平均値は18μmであった。粒径の小さいほど楕円状の形状をし、大きくなるほど細長くなる傾向が見られた。円相当径と粒子個数は概ね逆比例の関係にあり、微細な粒子ほど個数は多い。吸入性浮遊粉塵として、労働衛生上問題となる7μm以下の円相当径の粒子の存在割合は約20%であった。比較的大きな粉塵は研削終了後に比較的早く沈降し、研削終了1時間後に浮遊している粉塵では7μm以下の円相当径の粒子の存在割合は過半を超えた。研削作業における環境粉塵濃度の計測を、エアサンプラーによる質量濃度計測、散乱光測定による相対濃度計測によって行い比較した。両者の比(K値)は粉塵物質によって異なるが、今回行った木材研削粉塵の場合、研削条件、計測条件によってK値は大きく変動し、信頼性のある値を求めることはできなかった。来年度にさらに実験を継続し検討を加える。手押し鉋盤についても粉塵発生状況を検討した。今年度購入した微小硬度計を用いて工具の性質や摩耗状態と粉塵発生の状況についての予備的実験を開始した。
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