1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08456115
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
長谷部 次郎 弘前大学, 農学部, 教授 (90003574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 完 弘前大学, 農学部, 助手 (60132007)
角野 三好 弘前大学, 農学部, 講師 (80003523)
佐々木 長市 弘前大学, 農学部, 助教授 (30162374)
工藤 明 弘前大学, 農学部, 助教授 (10091604)
谷口 建 弘前大学, 農学部, 教授 (80077122)
川越 信清 弘前大学, 農学部, 教授 (00003434)
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Keywords | 転換樹園地 / 頭首工魚道 / 農村道路網 / 農道景観 / 地下水 / 水田水管理 / 浸透水水質 / 水利施設騒音 |
Research Abstract |
平成8年度の低平地農業地帯の環境調査および検討の結果は次のとおりである。 1.低平転換樹園地の土壌環境:水田の樹園地転換の際の土層改良の方法として、耕盤破壊のための深耕と入念な表土破砕の併用は、早期に土壌物理性を改善する効果の大きいことが認められた。 2.水利施設の水環境機能:青森県岩木川水系における低平地河川頭首工の各種形式の魚道機能調査において、遡上魚類、時期的および時間的遡上特性、魚道の流況、流速分布等を明らかにした。 3.農村道路網の最適計画および農村道路景観:青森県津軽地域水田地帯農家を対象としたパーソントリップ調査では、農道や幹線道路の整備、集荷施設の広域化、商業地域の郊外立地など住民行動圏の拡大がみられた。また、農具景観についてのアンケート調査も行い、景観評価について統計解析中である。 4.低平地の地下水環境:水平、鉛直方向の難透水層の組合せを数十パターン設定し、FEMによる基礎的な解析を行った結果は、鉛直方向の難透水層の組合せが地下水位の急激な変化を緩和できることが分かった。 5.低平地水田の水管理と水質環境:津軽水田地帯における5月から10月末までの水文調査および水質調査の結果は、シロカキ・田植期、中干期、落水期の排水路の水質が悪化するが、河川に与える単位面積当り流出負荷荷重は、掛流し的水管理地区の方が大きいかった。降雨水質、流出負荷量は調査継続中である。 6.低平地水田の透明構造環境:低平地の代表的土壌タイプ(グライ土壌、灰色低地土壌、黒ボク土壌)毎に浸透形態と水質を調査した結果、湛水期の降下浸透は閉鎖浸透で還元的環境であり、浸透水の水質は、DO値はどの土壌でも低下するが、T-N、T-Pは黒ボク土壌、灰色低地土壌では浸透水の方が大きかった。15EA08:7.低平地水利施設の音環境特性:水利施設の騒音防止対策の基礎資料を得るために、現地における流水による音環境特性調査と関連資料の収集を行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 長谷部次郎他1: "転換樹園地の土壌物理性に及ぼす土層改良の効果" 弘前大学農学部学術報告. No.59. 148-157 (1996)
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[Publications] 工藤明: "降雨の有効利用と流出負荷量" 応用水文. No.9. 13-22 (1996)
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[Publications] 佐々木長市・他4: "下層土の酸化還元状態をコントロールしたイネの栽培試験" 日本作物学会東北支部会報. 29-32 (1996)
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[Publications] 泉完・他2: "水クッション型落差土における落下流水の流水音特性" 農業土木学会論文集. No.185. 161-167 (1996)