1996 Fiscal Year Annual Research Report
浚渫ヘドロを盛土材料とした場合の圧密・圧縮特性に関する基礎研究
Project/Area Number |
08456119
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤井 弘章 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (70033264)
|
Keywords | ヘドロ / 圧密 / ヘドロ処理土 / 遠心力載荷試験 / 数値解析 / 逆解析 / 模型土壌実験 |
Research Abstract |
本研究は、浚渫ヘドロを盛土材料として利用する場合の工学的な問題に関して基礎的な考究を行おうとするものである。岡山県児島湖では、強制的に脱水圧縮し、脱水ケーキと呼ばれる材料を作り盛土材料としている。この材料およびヘドロの現地盤土を、2度(O試料、J試料)に亙って現地から採取して、室内実験、遠心載荷試験、模型土槽実験を行った。また、予備的に数値解析として順解析および逆解析を行った。 室内試験は、供試土の一般的な物理・力学的試験のほか、種々の粒径・含水比の脱水ケーキを作成し、圧縮性を調べた。また、遠心力載荷試験は、含水比・粒径を変えた脱水ケーキおよびヘドロについて約200個の試料を作成して行った。さらに模型土槽実験(76×70×70cm)は、ヘドロ層を40日間放置し、その上に粒径の異なる脱水ケーキを盛土して行った。その結果、次のような事が分かった。 (1)脱水ケーキの含水比は採取場所によりかなり異なる。 (2)遠心力載荷試験によると、脱水ケーキの粒径が大きい程、含水比が低いほど圧縮性は小さい。(3)含水比0%の乾燥脱水ケーキの沈下率は、粒径に関わらず約5%でほぼ一定値を示すが、含水比40%では、粒径がある値になると沈下率は急激に減少する。(4)粒径2mmの場合、含水比が15%になれば乾燥脱水ケーキとほぼおなじ沈下率となる。(5)経過時間と沈下率は、含水比により異なるが、20日以内にで一定値となる。(6)ヘドロ層は、採取位置により沈下性状は異なる。(7)土槽実験によると、脱水ケーキの小粒径のものが沈下が大きい。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Hiroaki Fujii,他: "Prediction of pore water pressures in several embankment dams by nomal and back analyses." Memoirs of Faculty of Environmental Science and Technology,Okayama University.1. 181-192 (1996)
-
[Publications] Fujii,H.,K.Shimada,S.Nishimura: "Settlement prediction method using observed settlement velocity" Memoirs of Faculty of Environmental Science and Technology,Okayama University. 1. 183-188 (1996)
-
[Publications] 藤井弘章: "堆積軟岩を用いたフィルダムの安定と変形-海外の事例を中心に-軟岩を用いた盛土の工学的諸問題" 土と基礎(地盤工学会誌). 44. 47-52 (1996)
-
[Publications] Fujii,H.,E.Ofori,K.Shimada,S.Nishimura: "Determination of crossarm installation in fill dams by back analysis" Memoirs of Faculty of Environmental Science and Technology,Okayama University. 2. 107-120 (1996)
-
[Publications] 藤井弘章・島田清・西村伸一・橋本和典: "カードボードドレーン改良地盤のの圧密解析" 農業土木学会中国四国支部講演会要旨集. 173-174 (1996)
-
[Publications] Fujii,H,Shimada.S,Nishimura,S and Ofori,E.: "Identification of properties of fill dams during construction and resevoir filling by back analysis." 農業土木学会中国四国支部講演会要旨集. 175-177 (1996)