1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08456124
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
伊藤 和彦 北海道大学, 農学部, 教授 (70001477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋元 淳一 北海道大学, 農学部, 助手 (00199019)
川村 周三 北海道大学, 農学部, 助教授 (80161363)
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Keywords | 機能性水 / 陽極水 / 陰極水 / カット野菜殺菌 / 複合殺菌 |
Research Abstract |
1.研究目的:微生物の付着が多く、品質保持が困難な加工野菜の殺菌に、電解水(陽極側に生成)を用いたシステムを構築することが主な目的である。 2.研究方法:電解水を用いて5種類のカット野菜について各種条件下での菌数変化及び殺菌直後の品質、並びに貯蔵中の品質変化を測定し最適殺菌条件を提示する。 3.研究結果:(1)電解水の殺菌要因;電解水はpH1.9〜2.4の強酸性、ORP1,100〜1,200mVの強酸化力を示すと同時に、60ppm程度の次亜塩素酸ソーダを溶存させている。これらの要因と殺菌力との関係を確認した、その結果、殺菌はまず次亜塩素酸ソーダから生成される ・0H(OHラジカル)が直接の原因となり、pHが低いことは、次亜塩素酸イオンの生成を進行させるとともに高ORP状態との総合効果によって殺菌が進行することを明らかにした。 (2)二種類の電解水による複合殺菌方法;陽極側に生成する電解水が殺菌能力を持つことは、平成8〜9年度の研究で明らかになったが、平成9年度は陰極側に生成する電解水水との複合殺菌法について検討した。陰極側に生成する電解水を陰極水と呼ぶと、これの特性は強アルカリ(pH:11〜12)、強還元力(ORP:-800mV程度)を持っていることである。これを単独で使用しても殺菌力は非常に低かった。しかし、陽極水との組み合わせで殺菌を行うと陽極水単独の場合に比較して強い殺菌効果を示した。 陰極水を前処理に用いて、その後陽極水を用いる殺菌方法が好ましく、初発菌数を1/10,000程度に減少させることに成功した。
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Research Products
(1 results)