1996 Fiscal Year Annual Research Report
リグニン分解性を指標とした反芻家畜のルーメン環境改変に関する研究
Project/Area Number |
08456134
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
くわ原 正章 京都大学, 木質科学研究所, 教授 (40035978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 与一 京都大学, 木質科学研究所, 助手 (70252517)
近藤 恒夫 農林水産省東北農業試験場, 草地部, 主任研究官
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Keywords | ルーメン / リグニン / 反芻家畜 / リグニン分解酵素 / LCC |
Research Abstract |
牧草に含まれるリグニン及びリグニン・糖結合体(LCC)は、反芻家畜による細胞壁多糖の分解・消化を阻害する。従って、反芻家畜による牧草栄養成分の体内利用率を向上させるためには、反芻家畜の消化器官、とくにルーメンにおけるリグニンの分解に寄与する微生物叢の作業が必要である。こうした点を背景として反芻家畜ルーメンジュースからのリグニン分解性微生物のスクリーニングを行った。スクリーニングのため、始めにLCCの主要な結合様式であるベンジルエーテル型蛍光モデル二量体(VAU)とβ-O-4型リグニンモデルのベンジル位に蛍光物質を結合させた3量体(GGU)、ならびにGGUをコニフェリアルコールの脱水素重合物に結合させた高分子モデルを合成した(F-DHP)。合成したモデルの構造は二次元NMRで確認した。次に、これらのマーカーと黒毛和牛、ホルスタインのルーメンジュースを反応させた。即ち、黒毛和牛、ホルスタインにイネ科牧草を飼料ちとして給与してから4時間後にルーメンジュースを採取し、モデル化合物を含む消化率測定用緩衝液と1:4の比率で混合して二酸化炭素の通気培養を行った。その結果、黒毛和牛、ホルスタインともルーメン微生物によるモデル化合物の分解が観察された。分解活性は培養開始2時間後にはすでに検出された。また、ルーメン微生物をモデル化合物非存在下で72時間培養した後、モデル化合物を培養液に新たに加えた実験区においても強い活性が検出された。一方、ルーメンジュースを遠心分離して菌体を除いた上澄には分解活性は全く認められず、本活性は菌体外酵素反応によって触媒されるものないことが示された。現在、ホルスタインとメン羊のルーメンジュースを用いてリグニン分解微生物のスクリーニングを継続中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] S.Yoshida,T.Watanabe,Y.Honda,M.Kuwahara et al.: "Production and Characterization oP Ligninolytic Enzymes of Bjerkandera asusta grown on nood meal/ wheat bran culture and prutuction of these enzymes" Mycoscience. 37・4. 417-426 (1996)
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[Publications] S.Yoshida,T.Watanabe,Y.Honda,M.Kuwahara: "Reaction oP Chimically Modified Lignin Peroxidase oP Phanerochaete chrysosporium in water-miscible Organic Solvents." Biosci.Biotech.Biochem.60・11. 1805-1809 (1996)
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[Publications] S.Yoshida,T.Watanabe,Y.Honda,M.Kuwahara: "Rection oP Lignin Peroxidase op Phanerochaets chrysoporium in Organic Soluents." Biosei.Biotech.Biochem.60・4. 711-713 (1996)
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[Publications] T.Kundo,T.Ohshita,T.Kyuma: "Sfructural Changes oP Forage Grass Lignin by Rumen Digestion : Characteristics oP Soluble Lignin Released from timothy" JARQ (Japan Agricultural Research.Quarferly). 31・1. 49-53 (1997)