1996 Fiscal Year Annual Research Report
トランスジェニック・リーシュマニア原虫を用いた生ワクチンの作製
Project/Area Number |
08456149
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 芳嗣 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00173922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河津 信一郎 農林水産省, 家畜衛生試験場, 主任研究員
小野寺 節 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90012781)
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Keywords | インターロイキン8 / cDNA / 発現用ベクター / リーシュマニア / 原虫 / イヌ |
Research Abstract |
イヌインターロイキン8(cIL-8)cDNAを組み込んだリーシュマニア発現用ベクターp6.5(p6.5-cIL-8)をリーシュマイア・アマゾネンシスへ電気的に導入し、p6.5-cIL-8導入リーシュマニア原虫を作成した。p6.5-cIL-8導入リーシュマニア原虫は、p6.5内にツニカマイシン耐性遺伝子を保持しているため、40μg/mlツニカマイシン、10%ウシ胎児血清添加199培地で培養し、増殖してきた原虫に関して解析を行った。作成したp6.5-cIL-8導入リーシュマニア原虫が確実にp6.5-cIL-8を維持していることを確認するために上記培地により増殖してきたp6.5-cIL-8導入リーシュマニア原虫から核外DNAを回収し、cIL-8に特異的なプライマーを用いてPCRを行った。その結果およそ330bpのバンドを得ることができ、リーシュマニア原虫内にp6.5-cIL-8が導入かつ維持されていることが確認された。またp6.5-cIL-8導入リーシュマニア原虫がcIL-8タンパクを発現していることを確認するために原虫のライセットを作成し、ウエスタンブロット解析を行った。その結果およそ8.8kDのバンドを得ることができ、p6.5-cIL-8導入リーシュマニア原虫がcIL-8タンパクを発現していることが確認された。次に発現されているcIL-8が培養上清中に放出されていることおよび生理活性を持つことを確認するためにイヌ末梢血多型核白血球(PMN)を回収し、遊走能活性を測定した。その結果発現しているcIL-8がイヌPMNにたいして遊走能活性を持つこと、cIL-8タンパクが培養上清中に放出されていることが確認された。これらの結果から生理活性を持つcIL-8タンパクを発現するp6.5-cIL-8導入リーシュマニア原虫の作成に成功した。
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Research Products
(1 results)