1997 Fiscal Year Annual Research Report
毒性試験動物代替を目指したチトクロムP-450代謝プロセスの開発
Project/Area Number |
08456155
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
数坂 昭夫 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (00002113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 久人 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (10271652)
藤田 正一 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (10143314)
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Keywords | 毒性試験 / 動物代替毒性試験法 / チトクロムP450IID / イヌP450IID15 / 遺伝子組み替え / バキュロウイルス / Sf9細胞 / 酵素機能解析 |
Research Abstract |
製造物責任法(PL法)とも関連して、現在使用されている物質ばかりでなく、年々、新たに製造される物質を含む膨大な数の物質の安全性試験が求められている。中でも、それ自身は毒性を持たないが、生体中にあって多くの外来異物を代謝するチトクロムP450(以下P450)等の酵素によって代謝的活性化を受けた後、始めて毒性を発現する物質の動物を用いた毒性試験が重要視されている。一方、経済的観点および動物愛護の観点から、動物実験に替わる動物代替毒性試験法の開発が急望されている。 本研究において、我々はP450遺伝子を導入したバキュロウイルスを用いて昆虫細胞に発現させたP450酵素の機能解析を行うことにより、その動物代替毒性試験への応用の可能性を検討している。 そして、(1) P450IID分子種が薬物代謝酵素として重要であること、および、イヌが実験動物として頻用されることに注目し、イヌから単離したP450IID15遺伝子のバキュロウイルス発現系を用いた組替え蛋白の発現を試み、その蛋白の発現とそのキャラクタリゼイションに成功した、(2) 発現P450IID分子種の酵素機能を、この酵素の典型的な基質である幾つかの薬物を用いて検討し、発現P450がラットあるいはヒト類似の性質を持つことに加えて、発現酵素の特徴からイヌP450IID15分子種の特異性も明らかにすることができた、等の成果が得られた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Tasaki,T.et al.: "Expression and characterization of dog CYP2D15 using baculovirus expression system." J.Biochem.123. 162-168 (1998)
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[Publications] Tasaki,T.et al.: "Regio-and stereoselectivity in propranolol metabolism by dog liver microsomes and dog CYP2D15." J.Biochem.(in press). (1998)
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[Publications] Yamamoto,Y.et al.: "Molecular basis of the Dark Agouti rat drug oxidation polymorphism:lnvolvement of CYP2D1 and CYP2D2." Pharmacogenetics. (in press). (1998)
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[Publications] Maeda,Y.et al.: "Strain differences in testosterone metabolism in Wister and Dark Agouti rats -A new polymorphism-." Environ.Toxicol.Pharmacol.3. 1-6 (1997)
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[Publications] Ishizuka,M.et al.: "Pathway-selective alteration of imipramine metabolism during regeneration of male rat liver followeing partial hepatectomy." Xenobiotica. 27. 923-931 (1997)
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[Publications] Yoon,S-J et al.: "Esr and infreared spectroscopic characterization of the toxic radical formed in the liver of the SD rats impaired with CCl_4." Proc.2nd intl.conf.bioradicals and 5th intl.workshop on esr(epr)imaging and in vivo esr spectroscopy. (in press). (1998)