1997 Fiscal Year Annual Research Report
サルキメラCD4分子発現細胞でのHIV/SIV誘導シンシチウム形成機序の解析
Project/Area Number |
08456164
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Research Institution | NATIONAL INSTITUTE OF INFECTIOUS DISEASES |
Principal Investigator |
巽 正志 国立感染症研究所, 獣医科学部, 主任研究官 (00133629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪井 弘治 国立感染症研究所, エイズ研究センター, 主任研究官 (60260270)
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Keywords | マカク属サル / CD4 / HIV-1 / Syncytium / Entry |
Research Abstract |
先にHIV/SIVレセプターとしてのサルCD4分子を解析するため、各種サルCD4遺伝子をクローニングし、哺乳動物細胞でのStableな各種サルCD4発現形質転換細胞を樹立し、in vitro感染系におけるHIV-1に対する感受性とCD4分子構造の関連について解析した。そこで全てのマカク属サルCD4発現HeLa細胞で感染成立を認めたが、Syncytium形成はヒト、アフリカミドリ、アカゲおよびニホンザルCD4発現細胞のみで観察されたことから、ウイルスの侵入、感染成立とSyncytium形成機序は異なる過程を含むことが推測された。このSyncytium形成Phenotypeの違いはサルCD4分子間のアミノ酸構成の相違から考察すると、Domain2からDomain4における数個のアミノ酸の違いに因るものと考えられた。そこでこのSyncytium形成Phenotypeの相違がどのCD4 Domain構造の差に因るものか、Phenotypeの異なるサルCD4遺伝子間のChimera CD4を作製して解析した。その結果、Syncytium形成はPhenotype陽性サルCD4分子のDomain2と連関していることが判明し、Syncytium陰性カニクイザルCD4 Domain2のアミノ末端144位のLeucineを陽性ニホンサルのIsoleucineに部位特異的変異によって変えることにより、Phenotypeの変換が可能であることが示された。このことからウイルスの効率的な感受性細胞へのEntryおよび融合過程には、HIV-1gp120分子がレセプターであるCD4分子のDomain1のみならずDomain2のIsoleucine残基近傍の部位とも相互作用していることが示唆された。この第2の結合部位がHIVの感染過程に如何なる影響を及ぼすかさらに検討を要するが、ヒトCD4分子そのものはgp120分子の様に変異をしないので、新たなウイルス増殖抑制戦略の標的となる可能性が期待された。
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[Publications] Yabe,M., Matsuura,Y.and Talsumi,M.: "Molecular cloning and expression of cynomolgus monkey lnterleukin-2 cDNA by the recombinant baculovirus system." Int.Archiev Allergy Immunol.113. 417-423 (1997)
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[Publications] Tatsumi,M.and Sata,T.: "Molecular cloning and expression of cynomolgus monkey interferon-g cDNA." Int.Archiev Allergy Immunol.114. 229-236 (1997)
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[Publications] Totsuka,K., Takakura,H., Hashimoto,O.and Tatsumi,M.: "Molecular cloning and expression of cynomolgus monkey interleukin-1β." Int.Archiev Allergy Immunol.115(in press).
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[Publications] Li,T-Cet al:"Expression and self-assembly of empty virus-like particles of hepatitis E virus." J.Virol.71. 7207-7213 (1997)