1997 Fiscal Year Annual Research Report
脊椎動物におけるビタミンA貯蔵細胞の分化と系統化に関する組織学的研究
Project/Area Number |
08457002
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
和気 健二郎 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00046963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤枝 弘樹 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (70280972)
ウィチャイ エカタクシン 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (50223441)
佐藤 哲二 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (10162447)
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Keywords | ビタミンA / ビタミンA貯蔵細胞 / 肝星細胞 / コラーゲン / 肝小葉内部域差 / 腎臓 / ヤツメウナギ / メタンギウム細胞 |
Research Abstract |
ビタミンAを脂質滴のかたちで貯蔵する星細胞は、肝臓の線維形成に主たる役割を演じている。細胞内の貯蔵型ビタミンA(レチニール・エステル)量は、コラーゲン産生能と相補的関係にある。実験的肝硬変モデルでは、しばしば線維性中隔が中心静脈間を結ぶように形成されるので、ビタミンA貯蔵に肝小葉内部域差が存在するか否かを検討した。先ず肝小葉の新しい区画法を考案し、ブタ肝小葉の各区画における星細胞のビタミンA貯蔵脂質滴の大きさをプロットした。ビタミンA貯蔵脂質滴の特異的検出法としては塩化金法を用いた。血流との関係を知るため、門脈内に墨または色素を注入した肝組織を塩化金反応に供した。その結果、小葉内星細胞の分布密度はほぼ均等であるにもかかわらず、星細胞のビタミンA貯蔵脂質滴は小葉周辺領域では大きく、中心領域では小さかった。また同じゾーン中でも門脈域では大きく、二つの門脈域間の領域では小さかった。したがって実験滴肝硬変モデルの線維化領域は、ビタミンA貯蔵量が少なく且つ血流の悪い領域に一致していた。星細胞の形態やデスミン量もゾーンによる違いがあり、ビタミンA貯蔵細胞は肝臓内においても分化程度が異なることが明らかになった。今回ヤツメウナギの腎糸球体を研究し、メサンギウム細胞が多量のビタミンAを貯蔵していることが判明した。従来の研究の結果を合わせ、ヤツメウナギではではビタミンAは内蔵系結合組織の線維芽細胞様細胞に広く貯蔵されており、体壁系の線維芽細胞には全く貯蔵されていない。このことから、脊椎動物では内臓系と体壁系では構成する間葉系細胞は異なり、前者はビタミンA貯蔵細胞に、後者は通常の線維芽細胞に分化するものと考えられる。哺乳類ではその貯蔵は肝臓に収斂し、過剰なビタミンAが取り込まれると広く内臓系の結合組織に貯蔵される。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 和気健二郎: "肝臓の構造" Human Science. 70. 13-17 (1997)
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[Publications] 和気健二郎: "肝類洞壁細胞研究の百年" 解剖誌. 72. 407-423 (1997)
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[Publications] Kawai,Y,: "Massiue storage of lithium carmine in sinusordal endothelial cells,not in kupfler cells." Cells Hepatic Simusord. 6. 348-350 (1997)
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[Publications] Shi,J.: "Downregulation of hepatic inflammation by apoptosis and its quick elimination in CCl4 or LPS induced miury" Cells Hepatic Simusord. 6. 255-258 (1997)
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[Publications] Zou,Z: "Zonal and regional differences identified from precision mappimy of vitaminA-storing lipid droplets of the hepatic stellate cells in pig liver" Hepatology. (印刷中). (1998)
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[Publications] Sato,T.: "Maturation of rat dendrihc cells during intrahepatic fvcmslocation evaluated using moncelonal antibodies and electron microscopy" Cell Tissue Res. (印刷中). (1998)
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[Publications] Wake,K.: "Functional Heferogenoily of Liver Tissue" Vidal-Vanaclocha F.ed.Springer,New York, 242 (1996)
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[Publications] Ekataksim W: "Progress in Liver Diseases" Boyer JL,Ockner RK eds.Saunders, 1-30 (1997)