1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08457043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柴原 茂樹 東北大学, 医学部, 教授 (70206142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 和広 東北大学, 医学部, 講師 (80241628)
安元 研一 東北大学, 医学部, 助手 (90241629)
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Keywords | メラニン / チロシナーゼ / TRF-1 / TRF-2 / 転写因子 / 小眼球症 |
Research Abstract |
1.小眼球症関連転写因子(MITF)はチロナーゼ関連タンパク1 (TRF-1)遺伝子のプロモーター機能を活性化するが、TRF-2遺伝子プロモーターに対しては有意な影響を及ぼさなかった。 2.種々の領域を欠失させたMITFの変異体の機能解析の結果、C末端領域を欠くMITFはチロシナーゼ遺伝子プロモーターの活性化能を失うが、TRF-2遺伝子プロモーターを著明に活性化した。従って、MITFのC末端は標的遺伝子の選択に関与することが示唆される。 3.cDNAクローニングにより、MITFにはプロモーター領域とN末端が異なるアイソフォームが存在することが示唆された。MITF遺伝子の色素細胞特異的転写調節機構を解析するために、MITF遺伝子の未知のプロモーター領域を含むコスミドクローンを単離し、現在解析中である。 4.MITFアイソフォームを探索する過程で、転写抑制因子としてラットで発見されていたTFECのアイソフォーム(TFECL)をcDNAクローニングにより同定した。さらに、TFECLが転写活性化機能を持つことを明らかにした。なお、TFECLには、ラットTFECでは欠落している転写活性化ドメインが存在すると考えられる。 5.ヒトチロシナーゼ遺伝子の5'上流領域には、それぞれ1コピーのCATGTGモチーフを含む3つの抑制領域が存在する。各制御領域の同モチーフに塩基置換を導入し、転写活性及びMITFによる活性化への影響を解析することにより、メラノサイト特異的転写への各制御領域の関与の程度を明らかにした。 6.脳脈絡細胞由来のがん細胞よりアドレノメデュリンが分泌されることを見いだした。アドレノメデュリンは血管拡張性の降圧ペプチドであり、神経堤由来の褐色細胞腫での発現が高い。 7.ラットニューロフィブロミンの完全長cDNAのクローニングにより、全アミノ酸配列を明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yasumoto K. & Shibahara S.: "Molecular Cloning of a cDNA Encoding a Human TFEC Isofrom, a Newly Identified Transcriptional Regulator." Biochim. Biophys. Acta. 印刷中. (1997)
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[Publications] Yasumoto K. et al.: "Functional Analysis of Microphthalmia-Associated Transcription Factor in Pigment Cell-specific Transcription of the Human Tyrosinase Family Genes." J. Biol. Chem.272. 503-509 (1997)
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[Publications] Takahashi K. et al.: "Production and Secretion of Adrenomedullin by Cultured Choroid Plexus Carcinoma Cells." J. Neurochem.68. 726-731 (1997)
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[Publications] Suzuki H. et al.: "Differential Tissue-Specific Expression of Neurofibromin Isofrom mRNAs in Rat." J. Biochem. (Tokyo). 120. 1048-1054 (1996)