1997 Fiscal Year Annual Research Report
サルコードーシス病因の細菌学的検索と免疫療法の確立
Project/Area Number |
08457084
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
皆川 知紀 北海道大学, 医学部, 教授 (40001903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 雄一郎 北海道大学, 医学部, 助手 (00291229)
小華和 柾志 北海道大学, 医学部, 講師 (90234806)
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Keywords | サルコイドーシス / ロドコッカス菌 / Th1タイプサイトカイン / Th2タイプサイトカイン / ノックアウトマウス / 肉芽腫形成機序 |
Research Abstract |
サルコイドーシスは、非壊死性肉芽腫が多種臓器に形成される原因不明全身性炎症性疾患である。これまでサルコイドーシス「サ症」患者の末梢血リンパ球、肺胞洗浄液細胞、生検リンパ節細胞の免疫学的特性から、「サ症」は何らかの刺激に対するIFN-γを要とする1型免疫反応によって生じていることを明らかにしてきた。一方で、マウスを用いた実験的肉芽腫形成機序の研究からは、BCGやロドコッカス菌による1型反応による肉芽腫と住血吸虫虫卵による2型反応によるものがある。前者の中でもロドコッカス菌による肉芽腫形成は極めてヒト「サ症」の免疫学的特性に一致する点が多いことを明らかにしてきた。本年度は、Th 1タイプ・サイトカイン遺伝子、Th 2タイプ・サイトカイン遺伝子ノックアウトマウスにおけるロドコッカス菌による1型反応による肉芽腫形成について検討した。 1)IFN-γ遺伝子ノックアウトマウスでは、肉芽腫は形成されないが、IFN-γを産生している正常マウスの感染脾細胞を移入しても形成されない。正常マウスにIFN-γ遺伝子ノックアウトマウス脾細胞を移入すると肉芽腫形成は抑制される。IFN-γ遺伝子ノックアウトマウスでは、抑制性サイトカインが優位になっている可能性があった。IL-10が有意に産生されていたが、IL-4は差がなかった。現在IL-4,IL-10に対する単クローン抗体の投与実験を現在行っている。 2)IL-4、IL-10 遺伝子ノックアウトマウスでの肉芽腫形成について現在観察中である。
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Research Products
(1 results)