1998 Fiscal Year Annual Research Report
食道癌発生における環境・遺伝要因の相互作用に関する総合研究
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08457128
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
那須 民江 (中島 民江) 信州大学, 医学部, 講師 (10020794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 節子 信州大学, 医学部, 助手 (90143974)
福嶋 義光 信州大学, 医学部, 教授 (70273084)
佐藤 章夫 山梨医科大学, 教授 (40020747)
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Keywords | 食道がん / 中国 / 食生活 / 栄養摂取状況 / P53 / 喫煙 / 飲酒 / 疫学 |
Research Abstract |
中国河北省磁県は食道癌の死亡率(140/10万)が高い地域である。従来から中国の食道癌の原因として遺伝や食生活等が挙げられてきたが、磁県における食道癌の原因は混沌としている。これまでの研究から、この地域の食道癌患者の特徴として、家族集積性と肉類やビタミン類の摂取量が極端に低いこと、および井戸水の使用頻度が高いことが判った。すなわち食道癌には遺伝と食生活が深く関わっていることが推察された。一方、食道癌の発生にはp53の点変異が関係している。本年度は食道癌発生の環境要因とp53の変異との関連性を明らかにし、より確実性の高い食道癌発生の原因を見い出すことを目的とした。 【結果】67名のうち、DNAの抽出が出来なかった2名を除いた65名を解析対象者とした。SSCPでp53遺伝子変異が確認されたのは27名(41.5%)で、男女差は認められなかった。変異はエクソン5(9名)、6(3名)、7(3名)、8(12名)で、エクソン5と8に多く(78%)みられた。対象者の食生活状況をp53遺伝子変異の有無で比較した。両者の間に年齢、総摂取エネルギー、栄養素およびビタミン類の摂取量の差は認められなかった。穀類、緑黄色野菜類、その他の野菜類の摂取量にも差が認められないが、肉類の摂取量はp53遺伝子変異を持たない者の方が低かった。食生活習慣との関連性も検討した。p53遺伝子の変異は喫煙、飲酒、労働強度や辛い食べ物、熱い食べ物、干芋、古い穀類の摂取習慣、とうもろこしや粟の摂取習慣とも関連性を持たなかった。浅い井戸水の使用はほとんど全てのかん患者に認められ、p53変異との関わりは観察されなかった。男女別に解析をすると、男性のp53遺伝子変異の無い者の動物性脂肪の摂取量が低く(p<0.05)、女性では米飯の摂取量に差(P<0.05)が認められた。男女共に、一般的には表に示されている結果と同じで、p53遺伝子変異の無い者の方が、ある者より肉類、野菜類、ビタミン類の摂取量が低い傾向が伺えた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nakajima T et al.: "Expressron of cytochrone P450s and glutathione S-transterases in humax with sqvamous-sell carcinonas" Carcinogenesis. 17・9. 1477-1481 (1996)
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[Publications] Nimura Y et al.: "Genotyping of the CYPIAL ovol GS TMI genes in esophageal carcinoma patiente with special reterence to moking" Carcer. 80・8. 852-857 (1997)