1998 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄県長寿の検証-老化と寿命に関する10年後の総合的追跡研究-
Project/Area Number |
08457134
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
平良 一彦 琉球大学, 教育学部, 教授 (40039540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白川 修一郎 国立精神, 神経センター精神保健研究所, 室長 (20100141)
高倉 実 琉球大学, 医学部, 助教授 (70163186)
長浜 直樹 琉球大学, 医学部, 助手 (00274910)
宇座 美代子 琉球大学, 医学部, 教授 (00253956)
戸田 隆義 琉球大学, 医学部, 助教授 (30108295)
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Keywords | 沖縄 / 長寿 / 睡眠 / 生活習慣 / 運動 / 生活体力 |
Research Abstract |
平成10年度(最終年度)の調査から得られた主な成果は以下のように要約される。 1) 睡眠の健康と生活習慣に関する調査では、(1)睡眠健康が良好な高齢者ほど就床・起床時刻(睡眠相)の前進が見られない。(2)睡眠健康が良好な高齢者ほど、適度な運動や短い昼寝(1時間未満)や散歩習慣を持っている。(3)睡眠健康が良好な高齢者ほど、病気の数も少なく、情緒的適応性が高く、身体的健康や精神的健康状態が良好である。 2) アクチグラムの分析より、睡眠健康危険度高群が危険度低群に比べ、(1)中途覚醒時間が長く、睡眠の維持が困難である。(2)入眠に時間がかかる。(3)朝に早く目が覚める。(4)日中の眠気が高く、特に夕方に顕著である。(5)日中の活動量が少ない、あるいは活動量のメリハリが少ない。 3) 睡眠健康危険度高群を対象に週3回、午後30分の昼寝、夕方30分の高齢者向けの運動を実施した結果、睡眠健康が改善されることを確認した。 4) 在宅要介護者を対象とした調査から、(1)大宜味村では介護が必要な高齢者が在宅で生活を維持している者が多い。(2)段差のある古い住宅が多く、その他高齢者の生活の質を高める種々の対応が必要である。(3)高齢者の生活体力の維持はこの村で生活していくためには、重要な条件と思われた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 平良一彦: "これからの県民栄養 1.長寿を支える諸要因" 第52回日本栄養・食糧学会大会要旨集. 7 (1998)
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[Publications] 荒川雅志,平良一彦,他: "高齢者の生活・睡眠習慣と睡眠健康の地域差についての検討" 第30回沖縄県公衆衛生学会抄録集. 56 (1998)
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[Publications] 渡久地洋樹,平良一彦,他: "地域高齢者の生活体力とADLとの関係-大宜味村と西原町の比較-" 第30回沖縄県公衆衛生学会抄録集. 54-55 (1998)
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[Publications] 上江洲榮子,平良一彦: "高齢者の睡眠健康と生活習慣について検討-長寿県沖縄の調査及び活動量測定-" 日本睡眠学会第24回学術集会. (発表予定). (1999)
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[Publications] 平良一彦,白川修一郎,他: "高齢者の生活習慣と睡眠健康に関する研究〜長寿県沖縄と東京圏の比較〜" 日本老年社会科学会第41回大会講演要旨集. (発表予定). (1999)
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[Publications] 平良一彦: "沖縄の長寿に特徴的な食生活" 第34回日本循環器管理研究協議会講演抄録集. (発表予定). (1999)
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[Publications] 平良一彦: "世界一の長寿地域,沖縄のライフスタイルと循環器疾患" 第3回中西医結合動脈硬化症血栓症・一次予防国際シンポジウム組織委員会, 648 (1998)