1997 Fiscal Year Annual Research Report
筋疲労性疾患発症要因としての精神的ストレスに関する研究
Project/Area Number |
08457136
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
井谷 徹 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (00072661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴村 初子 名古屋市立大学, 看護短期大学部, 助教授 (70241205)
坂村 修 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (80264711)
城 憲秀 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (10137119)
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Keywords | 表面電極筋電図 / 尿中カテコールアミン / 個人差 / 精神的作業負荷 / 局所筋負担 / 精神的作業負担 |
Research Abstract |
作業中精神的負荷が頚肩腕部局所筋負担に及ぼす影響を、反応性の個人差を考慮して検討した。作業負荷としては、ランダムに表示される数字に反応し、対応する数字キ-を打鍵させた。打鍵作業は30分連続打鍵を4ク-ル実施し、作業中の局所筋負担、精神的作業負荷・負担レベルを測定した。各打鍵作業間には、定負荷法による筋疲労テスト、精神的負担や筋疲労に関する自覚症状調査を実施した。局所筋負担は、左右僧帽筋、三角筋、前腕部伸筋群から誘導した表面電極筋電図および自覚症状により分析した。精神的作業負荷・負担レベルは尿中カテコールアミン、TLXなどによる精神的作業負荷量の自覚的評価法を用いて評価した。また、打鍵作業時の数字提示から打鍵までの反応時間、ミスの数などの作業パフォーマンスについても記録・分析を行った。 筋電図は、携帯型筋電計を用い、電位及び周波数分析により、筋活動レベルと筋疲労発現状況を分析した。尿中カテコールアミンは、作業中及び休息中のエピネフィリン、ノルエピネフィリン、ドーパミン排泄量を測定した。主観的精神的作業負荷および尿中カテコールアミン排泄量を指標とし、精神負荷に対する個人別の反応性と僧帽筋、短橈側手根伸筋の筋活動量を分析した結果、精神負荷に対する反応性の強い群では僧帽筋筋活動レベルが高いことが確認された。今後、こうした結果を踏まえ、精神的緊張性の高いものへ緊張性を低下させる介入(作業中の手休めや、リラックスのための体操の挿入など)を行い、筋緊張性の低下が得られるかを検証する予定である。
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