1997 Fiscal Year Annual Research Report
大腸腺腫摘除後の腫瘍予防に関する無作為割付臨床試験
Project/Area Number |
08457137
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
徳留 信寛 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (00037441)
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Keywords | 大腸腺腫 / ポリペクトミ- / 無作為割付臨床試験 / n-3系多価不飽和脂肪酸 / n-6系多価不飽和脂肪酸 / フォローアップ / 腺腫発生 |
Research Abstract |
某大学病院において大腸腫瘍の内視鏡的摘除を受けた患者のうち、出血性素因の方・大腸がんの既往・大腸がんの遺伝性素因のある者を除き、臨床試験に対するインフォームドコンセントが得られた者に対して、実験群と対照群に無作為割付を行う。実験群には総脂肪摂取抑制に加え、n-3系PUFAをを多く含む魚介類、魚油、しそ油(α-リノレン酸を多く含む)の摂取を勧奨し、植物油(n-6系PUFA[リノール酸等]を多く含む)摂取を抑制する食生活指導を行っている。なお、対照群には従来の総脂肪摂取抑制の指導を行う。実験群・対照群に対する食生活指導は研究者ならびに栄養士が実施している。 エンドポイントとしての腫瘍摘除術及び腫瘍発生(性状・形態、腫瘍数、腫瘍サイズ等)の判定は、内視鏡専門医・病理医が当たるが、摘除・発生の判定はビデオを撮り2専門医が独立に行っている。この際、専門医には実験群・対照群の区別は知らせないブラインドの状態で実施している。中間・代替マーカーないしコンプライアンスマーカーとして、血中脂肪酸組成の分析、粘膜中プロスタグランジンの解析を行っている。 実験中に、もし、出血傾向や悪心・嘔吐等の消化器症状が発生すれば実験を中止する。 現在までに実験群24例、対照群19例を収集した。サンプルサイズは腫瘍発生頻度と両群間の相対危険度によるが、3〜5年後の対照群腫瘍発生頻度を50%として両群間の相対危険度を2、α=0.05(両側)、β=0.20(片側)すると、症例群対照群ペア数は最低約60例となる。現在、このペア数を目標に研究を展開している。
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[Publications] Fujiwara,N., Tokudome,S.: "Reproducibility of self-administered questionnaire in epidemiological surveys." J.Epidemiol.7. 61-69 (1997)
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[Publications] Tokudome,S.: "Semen of smokers and cervical cancer risk." J.Natl.Cancer Inst.89. 96-97 (1997)
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[Publications] Hirose,K., Tokudome,S.et al.: "Impact of family history on the risk of breast cancer among the Japanese." Jpn.J.Cancer Res.88. 1130-1136 (1997)
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[Publications] Cardoso,W.A., Tokudome,S.et al.: "Dietary patterns in Japanese migrants to southeastern Brazil and their descendants." J.Epidemiol.7. 198-204 (1997)
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[Publications] Tokudome,S.: "SAFER lifestyle aganist cancer." Eur.J.Cancer Prev.6. 501-502 (1997)