1998 Fiscal Year Annual Research Report
シェーグレン症候群の分子機構 -自己反応性T細胞と自己抗原の解析-
Project/Area Number |
08457157
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
住田 孝之 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (00183054)
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Keywords | シェーグレン症候群 / T細胞レセプター / 自己反応性T細胞 / 自己抗原T細胞エピトープ / αアミラーゼ / アナログペプチド |
Research Abstract |
シェーグレン症候群(SS)の口唇唾液腺には、T細胞を中心とした著明な細胞浸潤が認められ自己免疫発症に重要な役割を果している。浸潤T細胞のT細胞レセプター(TCR)解析から、それらが抗原刺激により誘導されていることが判明してきた。本研究では、唾液腺に浸潤したT細胞を認識する対応抗原を明らかにすることを目的とした。方法として、1)唾液腺より樹立したT細胞株を用いて細胞増殖反応で抗原を解析する方法、2)TCRを指標としてSSCP法で抗原を選定する方法、3)唾液腺に特有なT細胞のCDR3領域をコードする蛋白をプローブとして唾液腺のcDNAライブラリー由来蛋白をスクリーニングするWest-Western法、4)TCRα/β鎖を発現したトランスフェクタントを用いて抗原を決定する方法を行った。その結果、1)唾液腺特異的自己抗原としてαアミラーゼが機能しており、そのEKMSYLKNWGEG(AA287-298)とNPFRPWWERYQWPV(AA68-80)がT細胞エピトープであることが判明した。さらに、アミラーゼ反応性T細胞はIFN-γを産生しThlタイプのT細胞として機能していた。2)臓器非特異的な自己抗原としてRo/SS-A52kD蛋白、熱ショック蛋白とTCRBV6蛋白それ自身が検出された。TCRBV6蛋白は、IL-2ばかりでなくIL-4をも産生することから、自己免疫反応を抑制する調節性抗原として働いていることが明らかにされた。現在、自己反応性T細胞をアンジーに誘導し不活化するアナログペプチドをin vitroで選別中である。将来、抗原のアナログペプチドあるいは調節性抗原そのものをワクチネーションすることにより、SSの特異的制御が期待される。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Nishioka K., et al.: "Apoptosis in rheumatoid arthritis: A novel pathway in regulation of synovial tissue." Arthritis Rheum.41. 1-9 (1998)
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[Publications] Fujisawa K., et al.: "Evidence for autoantigens of env/tax proteins in HTLV-1 tax transgenic mice." Arthritis Rheum.41. 101-109 (1998)
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[Publications] Kita, Y., et al.: "T cell receptor clonotypes in skin lesions from patients with systemic lupus erythematosus." J.Invest.Dermatol.110. 41-46 (1998)
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[Publications] Maeda, T., et al.: "Deletion of signaling molecule gene resembling the cytoplasmic domain of Igβ in autoimmune prone mice." Int.Immunol.10. 815-821 (1998)
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[Publications] Sumida, T., et al.: "TCR AV24 gene expression in double negative T cells in systemic lupus erythematosus." Lupus. 7. 565-568 (1998)
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[Publications] Saitoh, I., et al.: "IL-10 transgenic mice as a model for Sjogren's syndrome." J.Immunol.(in press). (1999)