1997 Fiscal Year Annual Research Report
洞房結節調取り細胞の構造機能の多様性に関する研究-免疫細胞化学的検討-
Project/Area Number |
08457205
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Research Institution | Research Institute of Environmental Medicine, Nagoya University. |
Principal Investigator |
児玉 逸雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (30124720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本荘 晴朗 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (70262912)
高岸 芳子 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (50024659)
外山 淳治 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (20023658)
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Keywords | 洞房結節 / 免疫組織化学 / 組織構築 / K^+チャネル / ギャップジャンクション / connexin |
Research Abstract |
心筋細胞のK^+電流は特性の異なる多用なチャネルから構成され、心臓内の部位によりその発現の割合が異なることが知られている。我々は以前に、洞房結節細胞の活動電位再分極がK^+電流阻害薬4-aminopyridine(4-AP)により著しく抑制されることを報告した。本研究では、4-AP感受性で活性化の著しく速い遅延整流K^+El電流(I_<K,,UR>)を形成すると考えられているKv1.5クローンK^+チャネルの洞房結節における発現を免疫組織化学により検討した。その結果、(1)モルモット右心房標本では、connexin43を発現している心房筋細胞とconnexin43を発現していない洞房結節細胞の両者にKv1.5の豊富な発現が認められた。(2)しかしながらKv1.5チャネルの細胞内発現様式は両者で異なり、心房筋細胞では主として細胞の介在板(intercalated disk)に限局した発現がみられたが、洞房結節細胞では細胞膜全体が斑点状に染色された。(3)抗Kv1.5抗体と抗connexin43抗体による二重染色では、intercalated diskにおける抗Kv1.5抗体による染色部位はconnexin 43抗体のそれと近接していたが一致していないことから、Kv1.5チャネルはギャップジャンクションに近接して心房細胞のintercalated disk内に局在していると考えられた。以上、モルモット洞房結節細胞にKv1.5チャネルが発現していること、その細胞内発現様式は心房筋とは異なることが判明した。洞同房結節細胞におけるKv1.5チャネルの発現は、4-APによる著しい活動電位再分極抑制効果の一部に関与すると考えられる。
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[Publications] Uzzaman M.: "Spatial distribution of connexin43,the major cardiac gap junctional channel protein in the rabbit sinoatrial node" Environmental Medicine. 41. 127-130 (1997)
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[Publications] Dobrozynski H.: "Expression and localization of the Kv1.5 K^+ channel in the guinea pig sinoatrial node" Journal of Physiology. (in press). (1998)
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[Publications] ムハマド ウザマン: "ウサギ洞房結節細胞のギャップジャンクションチャネル" Jananese Circulation Journal. (in press). (1998)
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[Publications] 本荘 晴朗: "モルモット洞房結節におけるKv1.5^+チャネルの発現-免疫組織化学による検討-" Japanese Circulation Journal. (in press). (1998)