1996 Fiscal Year Annual Research Report
細胞周期進行における血管内皮および平滑筋細胞のイオン動態の制御機構とその破綻
Project/Area Number |
08457211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
小林 誠 山口大学, 医学部, 教授 (80225515)
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Keywords | 細胞周期 / 細胞質カルシウムイオン濃度 / 血管平滑筋細胞 / カルシウムイオンチャネル / 細胞増殖因子 / 細胞培養 |
Research Abstract |
ラット大動脈平滑筋細胞の初代培養細胞を用いて、イオン動態制御機構と細胞周期の関係を検討した。また、細胞周期は、細胞周期特異的抵抗原に対する単クローナル抗体の多重免疫蛍光染色によって、単一細胞レベルで同定した。また、ホールセルパッチクランプ法によってカルシウムチャネル活性を測定し、フラ2法によって細胞質カルシウム濃度を測定した。24時間の無血清培養によって、G_0期細胞を得た。血管平滑筋細胞および内皮細胞の細胞周期とカルシウムイオン制御について以下の結果を得た。 1.G_0期とM期の細胞は、全てLタイプカルシウムチャネルのみを発現していた。G_1期とS期の細胞は、LとTの両タイプのカルシウムチャネルを発現していた。すなわち、Tタイプカルシウムチャネルは、G_1期とS期の細胞にのみ発現していた。Lタイプカルシウムチャネルの密度は、G_1期≧S期>G_0期≧M期であった。Tタイプカルシウムチャネルの密度は、S期>G_1期であった。これらの事より、細胞周期進行によって、カルシウムチャネルの発現が変化していることがわかった。 2.UTPは、P2U受容体の活性化を介して、血管平滑筋細胞の細胞質カルシウム濃度を増加させ、プログレッション増殖因子として作用する。すなわち、G_0期細胞の細胞周期には、全く効果がないが、G_1期の細胞の細胞周期をさらにS期・M期へ進行させることができる。 3.UTPは、P2U受容体の活性化を介して、血管内皮細胞の細胞質カルシウム濃度を増加させ、血管弛緩因子を産生させる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Miyagi,Y.et al.: "P_<2U> purinergic activafion leads to the cell cycle progression from the G_1 to the S and M phases but not from the G_0 to G_1 phase in vascular smooth muscle cells in primary culture." Biochem.Biophys.Res.Commun.222. 652-658 (1996)
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[Publications] Kuga,T.et al.: "Cell cycle-dependent expression of L-and T-type Ca^<2+> currents in rat aortic smooth muscle cells in primary culture." Circ.Res.79. 14-19 (1996)
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[Publications] Miyagi,Y.et al.: "Dual regulation of cerebrovascular tone by UTP:P2U receptor-mediated vasoconstriction is attenuated by endothelium-derived relaxing factor." Br.J.Pharmacol.118. 847-856 (1996)