1996 Fiscal Year Annual Research Report
NK細胞異常症の原因遺伝子解析-新たな免疫不全症としての確立
Project/Area Number |
08457222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小宮山 淳 信州大学, 医学部, 教授 (50020798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上松 一永 信州大学, 医学部・附属病院, 助手 (60262721)
小池 健一 信州大学, 医学部, 助教授 (40143979)
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Keywords | NK細胞 / パ-フォリン / チェディアク-東症候群 / NK細胞異常 / 免疫不全症 |
Research Abstract |
ナチュラルキラー(NK)細胞異常症の病態と障害部位を解明するとともに、殺細胞障害の原因遺伝子の解析を進めてきた。 1.家族性NK細胞異常症 (1)幼少時の易感染性は加齢とともに軽快してきている。NK細胞活性が著減〜欠如しているが、加齢とともにγδΤ細胞が増加してきており、その欠陥をある程度代償していることが伺われた。 (2)NK細胞による標的細胞認識は正常であり、殺細胞機能の欠陥が確認された。現在、殺細胞機能を担う主要因子であるパ-フォリンについて遺伝子解析を行っている。 2.チェヂアク-東症候群 (1)これまでに3例について検索した。 (2)NK細胞活性は低下していたが、インターロイキン2に対する反応はほぼ正常であった。NK細胞による標的細胞認識は正常であったが、殺細胞過程が遅延していた。 (3)パ-フォリンmRNAの発現は正常に認められた。 (4)fas-fasリガンドを介するアポトーシス系の殺細胞機構を検索したが、明らかな異常は認められなかった。 3.先天性好中球減少症や細網症などについても検索を開始している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yang,F-C.Komiyama,A.: "CD27/CD70 interaction directly induces natural killer cell killing activity." Immunology. 88. 289-293 (1996)
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[Publications] Yabuhara,A.Komiyama,A.: "A killing defect of NK cells as an underlying immunologic abnormality in childhood SLE." J.Rheumatol.23. 171-177 (1996)
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[Publications] Yasui,K.Komiyama,A.: "Successful treatment of Bechet disease with pentoxifylline." Ann.Intern.Med.124. 891-893 (1996)
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[Publications] Okumura,N.Komiyama,A.: "Chemotactic and chemokinetic activities of stem cell factor on murine hematopoietic progenitor cells." Blood. 87. 4100-4108 (1996)
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[Publications] 小池健一,小宮山淳: "血球貧食の機序と免疫学的異常" 小児内科. 28. 1581-1585 (1996)
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[Publications] 安井耕三,小宮山淳: "Chediak-Higashi症候群の責任遺伝子" 医学のあゆみ. 180. 510-511 (1997)