1998 Fiscal Year Annual Research Report
フッ素薬剤5-FUの^<19>F-MRIと^<19>F-MRSによる抗癌剤の評価
Project/Area Number |
08457246
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Research Institution | AICHI MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
宮田 伸樹 愛知医科大学, 医学部, 教授 (50065546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 要子 愛知医科大学, 医学部, 講師 (60065597)
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Keywords | 19F-MRS / サーフェスコイル / 5-FU / UFT / フッ素薬剤代謝 |
Research Abstract |
本年度の実験計画では、19F-MRIでのフッ素薬剤5-FUのイメージングが課題であった。本学臨床機でのフッ素イメージングの試みは、1)臨床機としてのMRIの利用頻度が非常に高く使用可能時間が殆どなかったこと、2)臨床で使用するプロトンとフッ素は周波数も近く変換可能であるが、翌日の臨床機としての使用に支障を来す恐れがあるとの懸念からフッ素でのイメージングは断念する事となった。 次に、実験研究用の4.7Tesla CSI Omega2(Bluker)を借用して5-FUのフッ素イメージングを共同研究で実施することとなったが、1)借用期間が短かった 2)フッ素イメージング用の動物用コイルは、自家製のバードゲージ型ボリュウムコイルを作成する事となったが、感度良くイメージングできるコイルが期間内に出来なかった、3)5-FUは分子内にフッ素を1個含有するのみであり、かなり高い検出感度が必要であった、ことより5-FUのフッ素イメージングは本年度内に撮影することが出来なかった。 よって、臨床的にも非常に良く使用されるようになった5-FUの前駆薬剤でフッ素薬剤でもあるTegaful(UFT)のマウスにおける代謝を本研究費で一昨年購入した新サーフェスプローブで検討した。 1)新作のコイル1(2ターンコイル)、2(円錐状3ターンコイル)、3(鞍型コイル)での検討 基本的にはUFTにおいても5-FUでの時と同様、コイル2が最も安定し、高感度であった。 2)UFTの投与量と各臓器での代謝3の検討 0.4ml/body(UTFとして16mg)を尾静脈より投与た場合、代謝産物の検出は肝の初期、腎と蓄積の高い臓器のみ僅かに検出されるのみである。しかし、1〜2日後に死亡する事より19Fのピーク確認のためには0.2ml(8mg/body)を尾静脈より投与し、各臓器での19F-ピークの消長を検討した。大腿筋からの代謝が最も速く1〜2時間後には消失した。そして、胸部、脳、肝の順で約4〜5時間で消失した。腎では速くて約9時間後で、1日後には消失した。 3)5-FUとUFT代謝の特徴 5-FUとUFTとの19F-MRSによる代謝の比較から、UFTは脳への集積が高く、脳での存続時間も5-FUに比し長いことよりUFTは脳腫瘍の治療により有効と思われた。
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Research Products
(1 results)