1997 Fiscal Year Annual Research Report
透析合併症と糖尿病性腎症の発症機序としての3-デオキシグルコソンに関する研究
Project/Area Number |
08457287
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
丹羽 利充 名古屋大学, 医学部, 助教授 (20208268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長屋 敬 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (80262913)
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Keywords | 3-デオキシグルコソン / イミダゾロン / 腎不全 / 糖尿病 / アミロイド / AGE |
Research Abstract |
3-エオキシグルコソン(3-DG)はメイラード反応の活性中間体としてin vitroにおいて同定されたものであり、グルコースに比較してAdvanced Glycation End products(AGE)形成がはるかに速やかで強力である。糖尿病の合併症の発症機序としてメイラード反応によるAGE形成が注目されている。我々は、3-DGがヒトの血清中に存在することおよび正常者に比較して糖尿病患者、特に糖尿病性腎疾患者で増加していることを発見した。さらに慢性腎不全患者、特に透析患者では糖尿病患者より血清3-DG濃度が増加していることを認めた。また我々は、新しいAGEであるイミダゾロンに対するモノクローナル抗体を作成し、透析アミロイド組織にイミダゾロンが局在することを免疫組織化学により証明した。3-DGとβ2Mをインキュベートするとβ2Mがイミダゾロン化されることを認めた。長期透析患者の心臓内にβ2Mアミロイドが局在することを証明した。さらにこのβ2Mアミロイドがイミダゾロン化されていることを明らかにした。 我々は、糖尿病性腎不全患者の赤血球内の3-DG濃度およびイミダゾロン化ヘモグロビンが正常者に比較して著名に高いことを明らかにした。 血清3-DG濃度が糖尿病性腎症患者および透析患者において著名に増加していることから、これらの疾患においてAGE化による合併症の進展に3-DGが重要な役割を果たしていると考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 丹波利充: "Amyloid β2-microglobulin is modified with imidazolone,a novel advanced glycation end product,in dialysis-related amyloidosis." Kidney Int. 51. 187-194 (1997)
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[Publications] 丹羽利充: "Immunohistochemical detection of imidazolone,a novel advanced glycation end product,in kidneys and aortas of diabetic patients." J Clin Invest. 99. 1272-1280 (1997)
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[Publications] 丹羽利充: "Imidazolone,a novel advanced glycation end product,is present at high levvels in kidneys of rats with streptozotocin-induced diabetes." FEBS Lett. 407. 297-302 (1997)
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[Publications] 丹羽利充: "β2-Microglobulin dialysis amyloid and its formation: role of 3-deoxyglucosone and advanced glycation end products." Nephron. 76. 373-391 (1997)