1996 Fiscal Year Annual Research Report
微小電界パターンによる人工材料へのタンパク・血小板吸着の制御
Project/Area Number |
08457296
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鎮西 恒雄 東京大学, 医学部, 助手 (20197643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
満渕 邦彦 東京大学, 国際・産学共同研究センター, 教授 (50192349)
井街 宏 東京大学, 医学部, 教授 (10010076)
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Keywords | 表面プラズモン顕微鏡 / 生体適合性材料 / タンパク吸着 |
Research Abstract |
本研究は、マイクロマシン技術で人工材料の表面に作成した微少な電極を用いて変動する電界パターンを発生させることで、タンパク・血小板の吸着を制御する手法を開発することを目的とする。さらに、表面プラズモン顕微鏡を応用して、このような加工を施した人工材料と血液との相互反応を明らかにすることを目的とする。 本年度は、ガラス基板上に電極をもった試料を作成した。さらに、表面プラズモン顕微鏡でこの電極表面へのタンパク吸着が観察可能であることを確認した。作成した試料は、高屈折率ガラス基板の表面を高精度に表面研摩したものの上にクロム及び金を蒸着し、さらにこの上にスパッタにてガラスを積み、再び白金をスパッタしたものである。この電極を表面プラズモン顕微鏡のキュベットに装着し、さらに対向する白金電極をキュベット内に設け、タンパク溶液を灌流して電極表面へのタンパク吸着の時系列変化と、印加電圧との関連について測定を行っている。今後、試料表面の材料をポリシリコン、窒化シリコン、酸化シリコンに変えて同様の計測を行うため、これらの薄膜を試料表面上に形成する手法について、検討を行っている。なお、この試料における微小電極の作成については、試料表面の金をウェットエッチング、リアクティブイオンエッチングを用いて微小な電極パターンに加工する手法について検討を行っている。
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