1997 Fiscal Year Annual Research Report
広域腎移植ネットワークにおける新しいHLA-DNAタイピング法の臨床応用
Project/Area Number |
08457313
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Research Institution | Saitama Medical School |
Principal Investigator |
前田 平生 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30134597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諏訪多 順二 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (30150618)
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Keywords | 腎移植 / HLA / DNAタイピング / HPA |
Research Abstract |
我々は、これまでに広域腎移植ネットワークで臨床応用可能な簡便、迅速、正確なHLA-DNAタイピング法、TMA-HPA(Hybridization Protection Assay)法を開発してきた。今回は、特異的なDNA増幅が容易なPCR(Polymerase Chain Reaction)法を利用し、更に高精度なタイピングが可能かどうか検討した。これまで、TMA法により増幅したRNA産物を、30種類のプローブ(DRB1用22種、DRB3〜B5用7種、陽性対照1種)とHPA法を用いて反応させ、HLA-DRB1,B3〜B5リアルタイピングを実施した。さらに今回は、DR356に特異的なプライマーを作成し、PCR法によりDNA増幅を行い、DR356に特異的なプローブと反応させることにより、DR13,DR14の121種類のDNAサンプルについてタイピング精度を検討した。その結果、DRB1*13では:DRB1*1301〜1307、1310〜1312の10アリルが、DRB1*14では、1401〜1408,1411,1412,1417の11アリルの判定が可能であった。一方、一部のアリルの組合せ(1301/02,1401/1407,1101/1104など)では、さらにプライマーの開発が必要であった。PCR-HPA法は、特異的プライマーを併用することにより、短時間に、高精度のHLA-DRB1アリルタイピングが可能であり、迅速な対応を要する非血縁者間臓器移植において有力なHLA-DNAタイピング法であると思われる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 前田平生: "AHS#15 ; HLA-Dr6,Dr1403,Dr1404,Dr52" Genetic divevsity of HLA. vol.1. 107-119 (1997)
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[Publications] Saitoh,M.: "Polymorphisms of TAP qenes in vecutrent spontaneous abortion." Genetic divevsity of HLA. vol.2. 254-256 (1997)
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[Publications] Joko,S.: "HLA and leprosy in Japanese" Genetic diversity of HLA. vol.2. 693-694 (1997)
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[Publications] 小林 腎: "第6回日本組織適合性学会QCワークショップ報告" MHC. 4(2). 100-109 (1997)
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[Publications] 平田蘭子: "HLA検査・DNA検査" 検査と技術. 25(7). 141-146 (1997)
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[Publications] 前田平生: "TMA法" 検査と技術. 25(7). 194-194 (1997)