1996 Fiscal Year Annual Research Report
変形性関節症における骨棘形成の成因に関する分子生物学的研究
Project/Area Number |
08457382
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森田 定雄 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (20202426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粂井 康宏 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (30161714)
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Keywords | 変形性関節症 / 骨粗鬆症 / 骨棘 / 骨芽細胞 / 遺伝子 |
Research Abstract |
1)ヒト骨芽細胞の初代培養 変形性股関節症患者の手術時に大腿骨転子間部の骨片を無菌的に採集。同骨組織より単離、分散された骨芽細胞を遠心で採集し、市販培養フラスコに播種し培養した。約2週間で80〜90%コンフルエントの状態に達した後、細胞を回収し、液体窒素中に冷凍保存した。本年度計16名の患者につき大腿骨骨芽細胞の初代培養を行い、遺伝子発現解析に十分な量の細胞採集に成功した。 2)遺伝子転写物調製 検体の中で、特に骨棘発達の程度が異なる患者3名を選出し、同患者から得られた細胞を再解凍して、RNAを抽出し、エタノール沈殿による精製を行った。精製されたRNAをDEPC処理滅菌蒸留水0.1mlに再溶解させ、吸光度測定およびアガロースゲル電気泳動によるRNAの純度確認を行った。電気泳動により各サンプルともに明瞭なrRNAのバンドが観察され、高分子領域を中心にスメアなRNAが観察されたことから、ゲノムDNAの混入がなく、分解の少ない全RNAが調製されたことが示された。 3)遺伝子発現解析のための基本準備 従来のDifferential Display法よりさらに高効率化された最新のMolecular Index法(1996年)によるRNAフィンガープリントを行うための前準備として、同法の実施に必要なDNAオリゴマー66種の合成を行った。ClTアダプターとして5'-biotin-GTACATATTGTCGTTAGAACGCT-3'および5'-OH-NXYZAGCGTTCTAACGACAATATGTAC-3'を、またClGアダプターとして5'-biotin-GTACATATTGTCGTTAGAACGCG-3'および5'-OH-NXYZCGCGTTCTAACGACAATATGTAC-3'の塩基配列を用いた(NはA,C,G,Tの混合を、またXYZは可能なすべての組み合わせを表す)。
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