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1996 Fiscal Year Annual Research Report

ヒツジ胎仔をもちいた脳室周囲白質軟化の発症機構の解明

Research Project

Project/Area Number 08457432
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

藤本 征一郎  北海道大学, 医学部, 教授 (60001898)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 星 信彦  北海道大学, 医学部, 助手 (10209223)
松本 憲則  北海道大学, 医学部附属病院, 助手 (40241335)
奥山 和彦  北海道大学, 医学部附属病院, 助手 (40214085)
KeywordsPVL / Fetus / Chronic Preparation
Research Abstract

研究目的は,ヒツジの未熟胎仔において脱血(低血圧)負荷により,ヒトの未熟児に見られる脳室周囲白質軟化(PVL)と同様の中枢神経系病変を誘導すること(実験(1)),その発症機構を解明すること(実験(2))である。
今年度は実験(1)に重点を置き,妊娠ヒツジ10頭に慢性実験のための手術(chronic in utero catheterization)を施行した.術後3日目(ヒトの妊娠32週に相当する時期)に,胎仔における循環血液量の20%〜66%を6〜172分かけて脱血し,その前後におる胎仔の心拍波形,動脈圧,中心静脈圧,尿量,血液ガス分析,血中カテコラミン,コーチゾル,ACTH,AVP濃度の変動を記録した.胎仔を脱血実験の8〜73時間後に帝王切開にて取り出し,潅流固定後に切り出した中枢神経系の組織標本でPVL様病変の有無と白質における髄鞘化の程度を病理診断した.
その結果,脱血負荷をかけた7例の中で,1例にPVL様病変,3例において虚血後の再環流による白質を中心とした多発性の出血と懐死,3例に軽度の出血が確認され,脱血を行わなかった4例では中枢神経系病変は認められなかった.脳室周囲白質の髄鞘形成はいずれの症例においても軽度であった.すなわち,ヒツジ胎仔では脱血負荷によりその中枢神経系において白質中心の虚血性病変が出現することが確認された.現在,胎仔のバイタルサインならびに血中ストレスホルモン濃度の変動と中枢神経系病変の有無との関連を解析中である.
次年度は,脱血負荷を加える時期,脱血量・脱血速度とPVL発症との関連性などについて検討し,本年度に得られたデータを確認するとともに,胎仔の状態を最も良く反映モニタリング法の確定を試みる。次いで,胎仔脳血流量の経時的変動を解析するため,近赤外光を用いたセンサーの装着など,さらに直接的な血流の観察を計画している。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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