1997 Fiscal Year Annual Research Report
マウス歯胚発生に関与するcDNAの単離・同定と、ヒト歯原生腫瘍におけるその局在
Project/Area Number |
08457482
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
岡邊 治男 長崎大学, 歯学部, 教授 (10005019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 恭明 長崎大学, 歯学部, 助手 (80253673)
藤田 修一 長崎大学, 歯学部, 助手 (00181355)
高橋 弘 長崎大学, 歯学部, 助教授 (20124597)
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Keywords | 歯胚 / In situハイブリダイゼーション / RT-PCR / T-Tダイマー |
Research Abstract |
今回の研究目的は、歯胚のtotal mRNAからRT-PCRで調整したcDNAを標識し、各々をプローブとしたIn situハイブリダイゼーションを同一ステージの歯胚に施行することによって、各cDNAの生物学的意義を組織内局在の特異性によりスクリーニングすることである。妊娠確定マウスの胎児(E13-16)から歯胚、およびDifferential displayの対照として正常歯肉を摘出し、それぞれから調整したtotal RNAを鋳型とし、ランダムプライマー法によってRT-PCRを施行し、Differnetial displayにより歯胚特異的なcDNAを単離した。これにUV照射し、TTダイマー化プローブとしてIn situハイブリダイゼーションを歯胚に施行し、局在が特異的であったものの塩基配列を決定したところ、amelogenin等が同定された。そこで、これらのプローブをもちいたIn situハイブリダイゼーションを種々の歯原性腫瘍パラフィン切片に施行することによって、腫瘍胞巣内での局在を検討した。硬組織を含む歯原性腫瘍パラフィン標本は、そのほとんどが塩酸ベースの脱灰液で処理されていたためにmRNA保存度が低く、シグナルの検出はできなかったが、未脱胚の歯原生腫瘍胞巣内(Ameloblastoma等)では、amelogenin等、歯灰特異的mRNAの発現が確認された。これらの結果は、容易、かつ安価にプローブをハプテン化できるT-Tダイマー法が、組織特異的mRNAの検出のためのスクリーニングに応用可能であることをしめした。
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