1997 Fiscal Year Annual Research Report
口腔内センサーのX線応答特性を考慮した最適化口内法ディジタルX線診断装置の開発
Project/Area Number |
08457501
|
Research Institution | TOKYO DENTAL COLLEGE |
Principal Investigator |
黒柳 錦也 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (60085751)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 慶一 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (30180590)
早川 吉彦 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (70164928)
和光 衛 東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (70211670)
|
Keywords | 口内法 / ディジタル / X線画像 / 特性曲線 / CCD |
Research Abstract |
最適化されたCCD方式の口内法ディジタルX線画像診断装置を開発するために行った本年度の研究および成績は、以下の通りである。 昨年度に引き続き、市販の装置のX線応答特性を調べた。その結果、装置によって主に暗電流による影響と階調度が異なっていた。暗電流の影響を無視できる程度にするには、濃度の量子化を12 bit以上で行う必要があると考えられた。次に、CCDセンサーの評価キットを用いて、センサーからのアナログ出力信号を種々の増幅率のもとでディジタル信号に変換し、パーソナルコンピュータに取り込んで増幅率と特性曲線の関係を調べた。その結果、増幅率を上げると階調度が大きくなり、使用する増幅率によって階調度を調整できることが明らかになった。口内法の撮影対象は硬組織のみであるため、階調度大きい方が好ましい。しかし、CCD方式の口腔内センサーはX線に対する応答範囲が狭いため、階調度を大きくしすぎると構造物によってはその応答範囲から逸脱してしまう危険性がある。すなわち、最適な階調度を決定するためには、口内法X線撮影時の被写体コントラストを調べる必要がある。口内法X線撮影時に最も被写体コントラストが大きくなるのは上顎大臼歯部である。そこで、各年代層の同部位の平均的な被写体コントラストを分析するため、本年度4月より、保存科あるいは矯正科を受信し、上顎大臼歯部の口内法X線撮影を依頼され、さらに同部位に外科的処置を要する疾患がない患者に対して、銅で作成したステップウェッジを同時に撮影することにした。そして、その画像から銅当量で表した被写体コントラストを算出することにした。ところが、未だ各年代層のサンプルが十分に集まっておらず、分析は現在進行中である。この結果を待って最適な階調度を決定する予定である。
|