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1997 Fiscal Year Annual Research Report

フィラー粒子径がレジンセメントの耐摩耗性に及ぼす影響について

Research Project

Project/Area Number 08457513
Research InstitutionThe Nippon Dental University

Principal Investigator

新海 航一  日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (90147843)

Keywordsレジンセメント / 耐摩耗性 / フィラー粒子径
Research Abstract

1.フィラー粒子径の異なるレジンセメントの試作品完成:メーカーに製作を委託したフィラー粒径の異なるレジンセメントの試作品が本年度にようやく完成した。試作品のデュアルキュア型レジンセメントのモノマー組成はBis-GMA(70%)/TEGDMA(30%)であり,フィラーとしてSi02を使用している。フィラーの含有量および平均粒径を下表に示す。
2.歯ブラシ摩耗量(3万回ストローク)とThree bodied wear量(20万回)の測定
(2-1)実験材料:レジンセメント;前述した試作レジンセメント4種類,CAD/CAMシステム;CEREC2システム(シーメンス社製),VitaポーセレンブロックMarkII,接着システム;クリアフィルライナーボンドII(クラレ社製),K-エッチャントGel(クラレ社製),クリアフィルフォトボンド(クラレ社製),クリアフィルポーセレンボンド(クラレ社製),被験歯:ヒト抜去上下顎大臼歯(齲蝕,亀裂のないもの) (2-2)試料の作製:咬頭を削除したヒト抜去大臼歯の咬合面中央部に直方形窩洞を形成し,当教室現有のCEREC2システムによりセメント厚径が約150-300μmに調整されたセラミックインレーを作製した。メーカー指示に従って窩洞内を処理した後,各試作レジンセメントを用いて窩洞内にインレーを合着し咬合面を平坦に仕上げた。 (2-3)摩耗試験:改良型摩耗試験機に試料を取付け,3万回の歯ブラシ摩耗試験および20万回のThree bodied wear摩耗試験を行った(各レジンセメントにつき3回繰返し)。
3.摩耗量の測定:表面粗さ形状測定機(Surfcom475A)を用いてレジンセメント摩耗面の微細形状を8箇所において拡大トレースした。個々のトレース上でセレックインレー辺縁を基準にしてセメントの摩耗最深部までの距離を測定してこれを摩耗深さとした。3試料から合計24箇所の摩耗深さを測定しそれらの平均値を各レジンセメントの摩耗量とした。各摩耗量の測定結果を下表に示す。
ANOVAとScheffe法により,各試作セメント間における歯ブラシ摩耗量あるいはThree bodied wear量を比較したところ,両者ともIとIVの間を除く各試作セメント間に統計学的有意差が認められた。この結果をフィラー粒径と各摩耗量との関係において分析すると,歯ブラシ摩耗ではフィラー粒径が大きいほど摩耗量が少なくなる傾向が,逆にThree bodied wearではフィラー粒径が大きいほど摩耗量が多くなる傾向が認められた。今後は,さらに詳細なデータ解析およびSEM観察による摩耗面の観察をおこなう予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 新海 航一: "フィラー粒子径がレジンセメントの耐摩耗性に及ぼす影響について" 日本歯科保存学雑誌. 41巻6号. (1998)

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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