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1996 Fiscal Year Annual Research Report

ヘリコバクター・ピロリ感染をめぐる口腔と上部消化管疾患との分子生物学的関連性

Research Project

Project/Area Number 08457546
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

飯塚 忠彦  京都大学, 医学研究科, 教授 (80026921)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 安田 真也  京都大学, 医学研究科, 助手 (50263075)
吉田 博昭  京都大学, 保健診療所, 助手 (40260624)
横江 義彦  京都大学, 保健診療所, 助手 (30211650)
村上 元庸  京都大学, 医学研究科, 助教授 (10157761)
Keywordsヘリコバクター・ピロリ / 口腔粘膜疾患 / ポリクロナール抗体 / アポトーシス / TUNEL / 口腔癌
Research Abstract

ヘリコバクター・ピロリ(以下HPと略す)感染と口腔ならびに上部消化管疾患との関わりを検討するにあたり、今年度はスクリーニングとして既知の疾患における生検・摘出標本を用いたretrospectiveな免疫組織学的検討を行った。
HPに対するポリクロナール抗体を用いて、口腔良性粘膜疾患15症例(内訳は扁平上皮過形成5例、潰瘍を伴う異型上皮3例、慢性炎症2例、その他5例)ならびに口腔癌26症例(すべて扁平上皮癌)を対象とした。その結果、陽性反応が認められたのは良性疾患で15例中3例(20.0%)であったのに対して、悪性では26例中13例(50.0%)であった。口腔内にHPが局在するという報告もまだ散見されるに過ぎない現状であるが、この結果は事前の予想に反して非常に高い数値であった。さらには良性疾患と悪性疾患との真で陽性率に大きな差があったことは特記すべきと思われる。陽性症例はいずれも扁平上皮の最上層にHPが存在していたが、なかには集蔟的に粘膜の間隙に局在する症例や独立的に粘膜に侵入しようとしている症例もあった。また、口腔癌に関しては研究分担者の報告にもあるように、アポトーシス関連の組織所見と関連性を示唆する証拠が得られた。すなわちTUNEL法によって標識のない症例ではHP陽性の群が多く、逆にHPが陰性の場合は90.9%がTUNEL法陽性であった。またHP陽性群ではbcl-2蛋白の陽性率が高く、PCNAに対する抗体の標識率も若干高かった。局所ての存在は二次的な最近定着に過ぎないという可能性もあるが、胃癌と同様にスクリーニングとしての免疫組織学的検討が有用であることが明らかになったので、次年度以降の遺伝学的な上部消化管疾患との関連性の調査においても採用したいと考えている。

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Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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