1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08457571
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
長坂 信夫 広島大学, 歯学部, 教授 (30064827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 淳司 広島大学, 歯学部, 助手 (90263714)
石通 宏行 広島大学, 歯学部, 助手 (50203013)
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Keywords | 乳歯 / 歯髄細胞 / 細胞培養 |
Research Abstract |
当初実験系として胎生・新生ラットの歯髄由来細胞の培養系を用いる予定であった、しかしサイトカインやグロースファクターによる各種刺激に対する反応性においてこれらラット歯髄由来細胞はヒト歯髄由来細胞と反応性において異なることが最近の文献等において報告されている。またヒト歯髄由来細胞の無血清培地でえの培養技術も進み培養系も確立されつつある。このため本研究ではヒト歯髄由来細胞を用いた培養系で実験を行った。 ヒト乳歯歯髄および永久歯歯髄由来線維牙細胞また、比較対象として肺由来線椎牙細胞を培養し、これらの細胞の各種成長因子に対する反応性を形態的変化・生化学的活性を指標に検討しているが、採取組織により初代培養時の増殖にかなり差がみられ安定した歯髄由来腺維牙細胞のクローニングを行うことが困難である。このため基礎培地の選択、添加血清や成長因子の選択により安定して初代培養ができる条件を検討した。 歯髄由来腺維芽細胞の至適培養条件の検討 ヒト抜去歯牙より採取した腺維芽細胞の発育を他臓器由来(肺・歯根膜)の腺維芽細胞と比較し、培養用培地の選択と必要成長因子の検討を行った。 乳歯歯髄は交換期の抜歯,外傷による抜歯による抜去歯が由来であったが,低年齢児の外傷由来の歯髄よりの初代培養が最も高い増殖能を示した。一方晩期残存歯由来では初代培養は可能なもののクローニング後の増殖能が低く実験に適した細胞系が得られにくかった。培地にはαMEM, DMEM, ASF301, RPM11640を使用し, ASF301以外はFBSを10%添加したものも使用した。クローニング後の細胞を2.5×10^6/mlの濃度で培地に接種し増殖をみるとFBS非添加ではαMEM以外では増殖を示さなかったが,コンフルエント到達以降FBS非添加培地での培養は可能であり,この実験系でのサイトカインやグロースファクターの増殖や分化への関与の検討が可能であることが示唆された。
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