1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08457573
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
小林 和英 長崎大学, 歯学部, 教授 (90049370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 教明 長崎大学, 歯学部・附属病院, 助手 (40230750)
北浦 英樹 長崎大学, 歯学部・附属病院, 助手 (60295087)
井口 修一郎 長崎大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70145267)
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Keywords | 歯根吸収 / 術中モニタリング / 動揺度 / 歯肉溝浸出液 / 抗歯根抗体 |
Research Abstract |
本年度は、(1)ペリオテストによる歯の動揺度の測定.歯の動揺度をペリオテストにより測定する.(2)歯根蛋白の定量による歯根吸収度の定量.ELISA(Enzyme Linked Immuno-Sorbent Assay)用プレートのウェルに実験で得られた滲出液を満たしコーティングする.洗浄した後,抗歯根蛋白血清と反応させる.洗浄後,ペルオキシダーゼを結合させた抗マウスの2次抗体を反応させ,再び洗浄後,発色させ検出することを予定していた。(1)に関しては、中程度以上の歯根吸収をおこした患者6名(被験群)を採取し,健常人(健常群;術中にほとんど歯根吸収をおこさなかったもの)10名の上下4中切歯歯の採取を(Tooth Mobility Checker,ヨシダ)を用いて行った。被験群の動揺度は2.6±0.4であった。これに対し,健常群は2.3±0.5であった.健常群では、上顎右側中切歯は、平均2.17、最高2.7および最低1.6であったのに対し、被験群は、平均2.7、最高3.3および最低2.2だった。上顎左側中切歯は、健常群で平均2.3、最高3.2および最低1.5であったのに対し、被験群は、平均2.6、最高3.6および最低2.0だった。下顎右側中切歯は、健常群で平均2.3、最高2.8および最低1.6であったのに対し、被験群は、平均2.6、最高3.0および最低2.2だった。下顎左側側切歯は、健常群で平均2.3、最高2.9および最低1.6であったのに対し、被験群は、平均2.4、最高2.7および最低2.0だった。いずれに関しても被験群の動揺度は、大きいという結果になった。(2)に関しては、患者からの歯肉溝滲出液のELISAの結果は、実験を行ったすべてのサンプルで反応は、認められなかった。歯肉溝滲出液から歯根蛋白を検出することは、現在は、有効な方法ではないと考えられる。
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