1996 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト新規血液タンパク質群(IHRP及びPHBP)の生理機能の解析
Project/Area Number |
08457615
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
富田 基郎 昭和大学, 薬学部, 教授 (30102370)
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Keywords | 血液タンパク質 / IHRP / PHBP / 急性期タンパク質 / cDNAクローニング / 遺伝子クローニング / セリンプロテアーゼ / 炎症 |
Research Abstract |
申請者らが最近発見したヒト血液タンパク質群(IHRPとPHBP)の生理機能解明を目的とした.特に炎症との関連に注目して,詳細な解析のために実験動物(具体的にはマウス)系の確立を本年度の主要目標とした. 1.マウスIHRPの精製:マウスにテルピン油を投与すると2日後には血中濃度が10倍近くまで上昇し、IHRPが代表的な急性期タンパク質であることを証明できた。次にこのマウス血液からIHRPの精製して抗体を調製した.これにより炎症マウスにおける組織免疫染色が可能となり,現在解析を進めている. 2.マウスIHRPcDNAクローニング:ヒトIHRPcDNAをプローブとしてマウス肝cDNAライブラリーからクローニングに成功し、全cDNA塩基配列を決定した.ヒトとマウスIHRPのアミノ酸配列を比較すると,約70%の相同性を示したが,相同性の低い約100アミノ酸残基からなる領域があり,カリクレインなどに感受性が高い部位に対応した.その生理的意義に興味がもたれる. 3.マウスPHBPcDNAクローニング:ヒトPHBPcDNAをプローブとしてマウス感cDNAライブラリーからクローニングに成功した.ヒトとマウス間ではアミノ酸配列に約70%の相同性がみられた.マウスのcDNAが得られたことから,組織のin situハイブリダイゼーションが可能になり,現在解析を進めている. 4.ヒトPHBPの遺伝子構造:Bacゲノムライブラリーを用いて全ゲノム構造を決定した.染色体座位は10q25であり,ゲノム長は約35kb,15エクソンより構成されていた.エクソン構造は,血液凝固XII因子と似ていた. 5.ヒト炎症時の血中IHRP濃度の変動:手術患者の血液を解析したが,多数の分解断片がみられ,その意味を解明できなかった.今後を検討を続けたい.
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[Publications] Nam-Ho Choi-Miura: "Purification and characterization of a novel hyaluronan-binding protein (PHBP) from human plasma:" J.Biochemistry. 119・6. 1157-1165 (1996)
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[Publications] Ken-ichi Saguchi: "Isolation and characterization of the human inter-α-trypsin inhibitor family heavy chain-related protein (IHRP) gene (ITIHL1)" J.Biochemistry. 119・4. 898-905 (1996)
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[Publications] Ken Hashimoto: "Primary structure of the pig homologue of human IHRP : Inter-α-trypsin inhibitor family heavy chain-related protein" J.Biochemistry. 119・3. 577-584 (1996)