1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08458001
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
日景 弥生 弘前大学, 教育学部, 助教授 (10142829)
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Keywords | 親水性粒子 / 機械力 / 界面活性剤 / 膨潤 / 温度効果 |
Research Abstract |
食器洗浄における機械力の効果について今年度は界面活性剤水溶液中での親水性粒子の洗浄とその粒子の膨潤や変形の観察を行った。前年度と同様にベンゼンで脱脂した親水性粒子汚れ(市販のでんぷん粒子,すなわちとうもろこし,小麦,馬鈴薯粒子)を用い,次のような成果が得られた。以下にはとうもろこし粒子についてのみ報告する。 (1)親水性粒子汚れの付着状態・膨潤・変形の観察・解析 電子顕微鏡観察の結果,粒子の形状は種々の形があるがおおむね球形に近く,空気中,液体中を問わず基質との接触面積をもつことが観察された。界面活性剤水溶液に浸漬させたところ,吸水による膨潤や変形が観察され,粒子径は浸漬時間を長くすると,また水温を高くすると大きくなり,時間効果より温度効果の方が大きいことがわかった。この結果は,前年度報告した界面活性剤0%,すなわち水中での結果と同様な傾向を示した。なお,温度をこれ以上高くすると糊化が始まり粒子としての形状を失うために粒子状態での観察は60℃が限界であることもわかった。 (2)親水性粒子汚れの洗浄と洗浄中の粒子挙動の観察・解析 ガラス平板に粒子を付着させ水温を20〜60℃に変化させて洗浄したところ,水温が高くなると除去率も高くなり,(1)と同様に温度効果が大きいことがわかった。粒子除去は比較的低い温度では粒子に水流が作用すると同時に基質より離れる(著者はこれをB型除去とよぶことを既に報告している)が,比較的高い温度ではB型除去に加えて徐々に粒子がはぎ取られるように除去されるものもみられた。
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