1997 Fiscal Year Annual Research Report
情報工学系短大におけるLAN利用の対話型数学CAIによる数学教育の研究
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08458031
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Research Institution | Tokai University Junior College |
Principal Investigator |
柴田 正憲 東海大学短期大学部, 教授 (80170900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河村 勝久 東海大学, 教育研究所, 助教授 (70119668)
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Keywords | 対話型数学CAIシステム / 情報数学教育 / LAN-CAI / ハブ型教材構成 / 動的カリキュラム / MACAI構想 / Maχ数式エディタ / SLanG |
Research Abstract |
本年度は、Windows対応対話型数学CAIシステムMACAIの数式エディタMaχのオブジェクトのリンク及び埋め込みをほぼ終了し、Mathematicaを利用しての演算の結果およびグラフの描画などもまもなく完成する。また、演習問題のオブジェクト化およびMACAI独自の解答チェックの方法も確立した。システムそのものとしては、オーサリング、ユーザ、などのメインシステム以外のMMIインターフェースの整備を行った。CMIの集計対象基礎データ取得後のS-P表、2種類のT-P表の作成、解答分析とその応答すなわち学習者に対するKR情報としての内容を自由に編集できるエディタ-の作成を行った。図形の描画には新たに、簡易幾何グラフィックス言語としてSLanG(Scientific Language for Geometry)を企画・制作することにした。シミュレーション機能による関数のグラフ描画との併用により、多くの幾何図形の描画が可能になると考えられる。 情報工学系の基礎的数学については、研究代表者がプロジェクト責任者として、'97年3月に学校法人東海大学の一貫教育の一環として3大学3短大教員と学生へのアンケート調査を実施することができた。その結果は、東海大学一貫教育委員会への報告を4月に行うとともに、数学関連学会にも今年度末に論文発表を行うこととなった。その結果から得られた教科内容と方法はMACAIシステムの中で今後生かして行きたい。 LANによる教材DBとCAI学習データ収拾の基礎研究は終了しているので、'98年度末に新校舎が竣工するのを待って'99年度からの本格実施に向けての準備がはじまった。システムの評価等に関しては、学会での発表後のCAI数学への関心の薄さはモニター校依頼等の推進の障害ともなっている。社会的評価を得るための積極的な展開を今後もさらに進めなければならない。これには、メディア、公的・民間の機関との協力も不可欠と考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 柴田正憲他: "数学基礎学力とミニマムエッセンシャルズとは何か-東海大学一貫教育の場合-" 日本数学教育学会高専・大学部会研究論文誌. Vol.5,No.1(予定). (1998)
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[Publications] 山本裕之,柴田正憲: "正規表現によるタートルグラフィックス言語SLanGの構築とその応用" 電子情報通信学会技術研究報告. Vol.97・No.510. 25-32 (1998)
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[Publications] 菅本裕之,柴田正憲: "ファジィ識別と遺伝アルゴリズムによる手書き文字認識" 電子情報通信学会技術研究報告. Vol.97・No.510. 17-24 (1998)
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[Publications] 柴田正憲,河村勝久: "MSCAIシステム『明解』における数式エディタMaχのすべて" 東海大学短期大学部情報通信技術研究所報. Vol.96. 11-17 (1997)
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[Publications] 柴田正憲,河村勝久: "数学CAIシステムにおける数式エディタの有用性" 日本数学教育学会誌. Vol.79・増刊. 592 (1997)
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[Publications] 河村勝久,柴田正憲: "ファジイグラフによる教育情報分析-テストデータを用いた近似構造分析-" 東海大学教育研究所研究紀要. Vol.97・No.4. 39-52 (1997)